【約2か月ぶりの復帰】8月26日の実戦登板から9月1日の一軍復帰まで
左太もも裏の肉離れで離脱した戸郷は、治療と調整を続け、8月下旬に実戦復帰への段階に進んだ。
復帰までの道のりは、二軍での実戦登板、一軍での投球確認、登板間隔を調整しながらの先発復帰という流れだった。
8月26日、二軍戦で4回無失点
最初の大きな節目は8月26日のファーム・リーグ中日戦だった。
約1か月半ぶりの実戦登板となった戸郷は、4回61球を投げて被安打1、奪三振4、無失点という好内容を記録した。
最速151.1キロを計測し、故障前の力強い直球も見せた。肉離れからの復帰に向け、実戦で投げられる段階まで回復したことを示す登板だった。
日刊スポーツやスポーツ報知も、この投球内容を報じている。
9月1日、DeNA戦で一軍復帰

8月26日の二軍戦を経て、戸郷は9月1日のDeNA戦で一軍復帰を果たした。
約2か月ぶりの一軍マウンドだったが、試合序盤から完全に本来の状態を取り戻していたわけではない。
- 登板:5回
- 投球数:92球
- 被安打:5
- 奪三振:5
- 与四球:3
- 失点:3
最速152.2キロを計測したものの、2者連続四球などで走者を背負い、5回3失点で降板した。
本人も久しぶりの一軍登板で力が入ったことを振り返っている。球数制限を設けた復帰登板であり、結果だけで完全復活と判断するのは早かった。
ただし、復帰直後から再び一軍の先発を任されたことは、チームが戸郷の状態を一定程度評価していたことを示している。
復帰後の登板成績は安定と課題が混在
9月の登板を振り返ると、復帰直後から順調に結果を残したわけではない。
| 登板日 | 対戦相手 | 投球回 | 自責点 | 結果・特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 9月1日 | DeNA | 5回 | 2 | 一軍復帰登板 |
| 9月8日 | 中日 | 7回 | 0 | 無失点の好投 |
| 9月15日 | DeNA | 2回 | 5 | 大量失点で降板 |
| 9月22日 | 広島 | 5回 | 1 | 奪三振7 |
| 9月29日 | 広島 | 8回2/3 | 1 | 8奪三振、今季5勝目 |
特に9月15日のDeNA戦では2回9失点と苦しんだ。一方、9月8日には7回を無失点に抑え、9月22日も広島相手に5回1失点と粘りを見せた。
つまり、復帰後の戸郷には登板ごとの波が残っていたものの、少しずつ長いイニングを投げられるようになっていた。
その過程で迎えたのが、シーズン最後の登板となる9月29日の広島戦だった。
【9月29日の広島戦】今季最高の復調を印象づけた5勝目
2026年9月29日、東京ドームで行われた巨人対広島戦。
戸郷にとって、この試合はレギュラーシーズン最後の先発登板となった。
結果は、8回2/3を投げて2安打1失点、8奪三振。今季5勝目を挙げる好投だった。
9回2死まで1安打無失点の快投
この日の戸郷は序盤から広島打線を圧倒した。
5回終了時点では完全投球を続け、6回1死まで一人の走者も許さない内容。試合を通じて被安打はわずか2本だった。
9回2死まで1安打無失点に抑え、完封まであと一歩というところで広島の中村奨成にソロ本塁打を浴びた。
それでも後続を抑え、巨人の3対1の勝利に貢献した。
この試合の詳細は次のとおり。
| 項目 | 記録 |
|---|---|
| 試合日 | 2026年9月29日 |
| 対戦 | 巨人対広島 |
| 球場 | 東京ドーム |
| 試合結果 | 巨人3-1広島 |
| 投球回 | 8回2/3 |
| 投球数 | 116球 |
| 被安打 | 2 |
| 奪三振 | 8 |
| 与四球 | 1 |
| 自責点 | 1 |
| 打撃成績 | 2打数1安打1打点 |
| 勝敗 | 5勝目 |
投手としての好投だけでなく、4回には自身の適時打で追加点を挙げた。リチャードの2ランで先制した巨人にとって、戸郷のバットも貴重な働きをした。
復帰後の投球で評価すべきポイント
この登板が重要なのは、単に5勝目を挙げたからではない。
9月1日の復帰登板では92球で5回を投げるのが精いっぱいだったが、9月29日には116球を投げて8回2/3まで到達した。
負傷によって失われた実戦感覚とスタミナを取り戻し、長いイニングを任せられる状態に近づいたことがうかがえる。
特に被安打2、与四球1という内容は、制球と打者への対応力が戻ってきたことを示す材料だ。
9月15日のDeNA戦で大きく崩れた後、9月22日、29日と広島戦で結果を残したことも見逃せない。
今季の戸郷を振り返るうえでは、この最終登板が復調を象徴する試合だった。
【9月30日の登録抹消理由】肉離れの再発ではなくCSへの準備が背景
9月29日の広島戦で5勝目を挙げた戸郷は、翌30日に一軍出場選手登録を抹消された。
前日に8回2/3を投げたばかりで、しかも復帰後最高ともいえる投球を見せていたため、突然の公示に驚いたファンも少なくなかった。
では、なぜ好投直後に登録を外れたのか。
抹消の背景はレギュラーシーズンの日程とCSへの備え
2026年9月30日の日本野球機構の公示では、巨人の登録抹消選手として戸郷の名前が掲載された。
日刊スポーツなどの公示報道では、抹消の事実と、再登録が10月10日以降になることが伝えられている。
一方、スポーツ報知の報道では、レギュラーシーズン残り3試合で戸郷の登板機会がなく、クライマックスシリーズに向けて準備することが背景として説明されている。
また、クライマックスシリーズのファーストステージが第3戦までもつれた場合、戸郷が先発候補になるとの報道もあった。
ここから整理できるのは、次の3点だ。
1. 9月29日の広島戦がレギュラーシーズン最後の先発登板だった。
2. 9月30日の登録抹消は、残りの公式戦で登板機会がないこととCSへの準備が関係していた。
3. 7月の肉離れが再発したために抹消されたという説明ではなかった。
つまり、9月30日の登録抹消を、7月と同じ故障離脱と受け取るのは正確ではない。
10月10日以降に再登録できる仕組み
NPBの出場選手登録制度では、登録抹消後10日間は再登録できない。
9月30日に抹消された戸郷は、10月10日以降に再登録が可能となる日程だった。
このタイミングは、10月10日から始まるセ・リーグのクライマックスシリーズ・ファーストステージと重なる。
したがって、CSの第3戦まで試合が続いた場合に戸郷を先発として起用するという構想とも整合する。
戸郷は2026年CSで登板したのか?
結果からいうと、戸郷の2026年CS登板は実現しなかった。
巨人は10月10日のファーストステージ第1戦でDeNAに1対2で敗れ、翌11日の第2戦も1対4で落とした。
ファーストステージは2勝先取方式のため、巨人は2連敗で敗退。第3戦が開催されなかったことで、戸郷が先発する機会もなくなった。
日本野球機構の公式試合記録でも、巨人のCSは10月10日と11日の2試合で終了している。
この経緯を踏まえると、10月29日現在の戸郷の2026年シーズンは、レギュラーシーズンの14試合登板をもって終了したと整理できる。
【プロの結論】2026年の戸郷翔征をどう評価する?今後の注目点
2026年の戸郷を評価する際、5勝3敗、防御率2.48という数字だけを見ると、好成績を残したシーズンに映る。
しかし、シーズン全体を振り返ると、そこには復調の成果と、今後に向けた課題の両方がある。
評価できるのは復帰後の投球内容
最も評価したいのは、左太もも裏の肉離れから一軍に戻り、再び長いイニングを投げられるようになったことだ。
2025年は防御率4.14と苦戦したが、2026年は2.48まで改善。82奪三振という数字も、戸郷本来の奪三振能力が失われていないことを示している。
9月29日の広島戦で8回2/3を投げ切ったことは、復帰過程における大きな成果だった。
課題は年間を通した稼働と安定感
一方で、14試合、80イニングという登板数は、巨人のエース級投手に期待される年間の働きとしては十分とはいえない。
2024年には180イニングを投げていたことを考えると、2026年は稼働面で大きな差がある。
今後の評価では、次のポイントが重要になる。
- 故障予防: 左太もも裏の肉離れを繰り返さず、年間を通じて投げられるか。
- 投球回数: 80イニングから先発投手としての年間稼働を伸ばせるか。
- 制球力: 24与四球という数字を維持し、無駄な走者を減らせるか。
- 試合ごとの安定感: 9月29日のような好投を継続できるか。
- 球種の精度: 直球とフォークを軸に、打者を抑える投球を再現できるか。
戸郷の2026年は、完全復活を証明したシーズンというより、故障から戻り、再び巨人の先発陣を支える可能性を示したシーズンと評価するのが妥当だ。
また、9月29日の投球を見る限り、先発としての能力そのものが失われたわけではない。今後は年間を通じたコンディション管理と、安定した登板間隔の確保が重要になる。
【戸郷翔征に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:戸郷翔征の2026年シーズンの成績は?
A1:一軍で14試合に先発し、5勝3敗、防御率2.48、80投球回、82奪三振を記録しました。WHIPは1.03で、前年の防御率4.14から改善しています。
Q2:戸郷翔征の怪我は何だった?
A2:2026年7月7日の阪神戦で走塁中に左太もも裏を痛め、翌8日に病院で肉離れと診断されました。約2か月の離脱を経て、9月1日に一軍復帰しています。
Q3:戸郷翔征はいつ復帰した?
A3:8月26日の二軍・中日戦で4回1安打無失点の実戦復帰を果たし、9月1日のDeNA戦で一軍復帰しました。
Q4:戸郷翔征が9月30日に登録抹消された理由は?
A4:報道では、レギュラーシーズン残り3試合で登板機会がなく、クライマックスシリーズに向けた準備が背景とされています。7月の肉離れが再発したことによる抹消とは報じられていません。
Q5:戸郷翔征は9月29日の広島戦で何を記録した?
A5:8回2/3を投げて2安打1失点、8奪三振。巨人の3対1の勝利に貢献し、今季5勝目を挙げました。
Q6:戸郷翔征は2026年のクライマックスシリーズに登板した?
A6:登板していません。巨人は10月10日と11日のDeNA戦に連敗し、ファーストステージで敗退。第3戦が行われなかったため、戸郷の登板機会はありませんでした。
まとめ:戸郷翔征の2026年は復活への重要な一年だった
2026年の戸郷翔征は、左太もも裏の肉離れという大きな試練を経験しながら、シーズン終盤に復調を印象づけた。
改めて主なポイントを整理すると、次のとおりだ。
- 一軍成績は14試合、5勝3敗、防御率2.48、82奪三振。
- 7月7日の阪神戦で左太もも裏を肉離れし、約2か月間離脱。
- 8月26日に二軍で実戦復帰し、9月1日に一軍復帰。
- 9月29日の広島戦では8回2/3、1失点の好投で5勝目。
- 9月30日の登録抹消はCSへの準備が背景で、故障再発によるものとは異なる。
- 2026年のCSでは巨人がファーストステージで敗退し、戸郷の登板はなかった。
戸郷は2022年、2024年に最多奪三振を獲得し、巨人の先発陣を支えてきた実績ある投手だ。2026年は年間を通した稼働という点では課題を残したものの、防御率2.48という数字と9月29日の力投は、復調への確かな材料となった。
今後、注目したいのは故障からの完全な回復だけではない。かつてのように年間を通して先発ローテーションを守り、150イニング以上を投げられる投手へ戻れるかどうかだ。
2026年は戸郷にとって終着点ではなく、再び巨人のエースとして存在感を示すための重要な再出発のシーズンだった。