【香港チャンピオンズデー2026の全結果】3大G1と賞金総額7,800万香港ドルを一覧
2026年のFWDチャンピオンズデーでは、香港ジョッキークラブ(HKJC)が主催する3つのG1競走が行われた。いずれも芝の国際競走で、スプリント、マイル、中距離という異なるカテゴリーのトップホースが集結した。
賞金総額は、3競走を合わせて7,800万香港ドル。内訳はチェアマンズスプリントプライズが2,400万香港ドル、チャンピオンズマイルが2,400万香港ドル、QEIIカップが3,000万香港ドルとなっている。
2026年4月26日のG1結果一覧

出典:香港ジョッキークラブ公式競走結果、JRA海外競馬結果。馬場状態はいずれも良馬場に相当するGood to FirmまたはGood。
賞金総額は前年から4,000万ではなく400万香港ドル増加
2025年の3競走の賞金総額は7,400万香港ドルだった。2026年はQEIIカップが2,800万香港ドルから3,000万香港ドルへ、チェアマンズスプリントプライズが2,200万香港ドルから2,400万香港ドルへ増額された。
チャンピオンズマイルは2,400万香港ドルを維持している。
つまり、2026年は前年から合計400万香港ドル増加した計算だ。香港ジョッキークラブが春の国際競走に投じる賞金規模を拡大したことが分かる。
3競走のうち、最も高額な賞金を用意したのはQEIIカップだった。中距離路線の世界的な強豪を呼び込むための重要な舞台として、同競走の存在感は大きい。
【カーインライジングが20連勝】チェアマンズスプリントプライズで圧巻の記録更新

2026年の香港チャンピオンズデーで、最初に大きな注目を集めたのがカーインライジングだった。
チェアマンズスプリントプライズは芝1,200mで争われる香港を代表する短距離G1。カーインライジングはZ.パートン騎手を背に、1分07秒10というコースレコードで優勝した。
2着のサトノレーヴには4馬身1/4差をつけている。
20連勝という数字が持つ意味
今回の勝利によって、カーインライジングは連勝記録を20に伸ばした。
この記録は、単に一度のG1を勝ったという話ではない。異なる開催日、対戦相手、展開を経験しながら、勝利を積み重ねてきた結果である。
HKJCのシーズン記録でも、同馬は2026年のチェアマンズスプリントプライズで20連勝を達成し、1,200mのコースレコードを更新した競走馬として紹介されている。
今回のレースでは、道中3番手付近で運び、直線で先頭へ抜け出す競馬を見せた。
無理に序盤から先頭を奪うのではなく、前を射程圏に置いて最後に加速する。短距離戦で求められるスピードと位置取りの両方を備えた走りだった。
サトノレーヴとの対決にも注目
日本から参戦したサトノレーヴは2着に入った。
勝ち馬には4馬身1/4差をつけられたものの、国際G1の舞台で日本馬が連対したことは評価できる結果だ。
ただし、カーインライジングとの能力差が改めて示された一戦でもあった。
日本の短距離路線を代表する実力馬を相手に、地元のスターがレコードで勝利する。香港競馬の層の厚さを印象づける結果となった。
【マイウィッシュがG1初優勝】チャンピオンズマイルで後方から鮮やかな差し切り
2026年のチャンピオンズマイルでは、マイウィッシュが大きな節目を迎えた。
オーストラリア産の5歳馬で、M.ニューナム厩舎に所属する同馬は、H.ボウマン騎手とのコンビで芝1,600mのG1に挑戦。1分32秒37でゴールし、キャップフェラをクビ差で退けた。
3着には英国調教馬のドックランズが入っている。
最後方近くから抜け出した勝利
このレースで特筆すべきは、マイウィッシュの位置取りだ。
香港ジョッキークラブの区間別記録によると、同馬は道中12番手付近で待機。3コーナーから徐々に進出し、最後の直線で一気に先頭へ立った。
14頭立てのレースで、序盤は後方に位置しながら、最後の約300mで加速して勝利をつかんだのである。
単純な先行力ではなく、直線での瞬発力と騎手の判断が結果につながった競走だった。
マーク・ニューナム調教師にも大きな節目
今回の勝利は、マイウィッシュ自身にとって初めてのG1制覇だった。
さらに、管理するマーク・ニューナム調教師にとっても、香港での初G1勝利という意味を持つ。
ニューナム調教師はオーストラリアでG1勝利を経験していたが、香港でのトップレベルのタイトル獲得は今回が初めてだった。
香港での調教師生活はまだ3シーズン目。今回の勝利は、同厩舎が香港競馬で存在感を高めていることを示す出来事となった。
マイウィッシュのG1初優勝とニューナム調教師の香港G1初勝利が重なったことも、このレースを印象深いものにしている。
【ロマンチックウォリアーがQEIIカップ4勝目】8歳馬が再び世界の強豪を撃破
大会の最後を飾ったFWDクイーンエリザベス2世カップでは、香港競馬を代表する名馬ロマンチックウォリアーが歴史的な勝利を収めた。
8歳のセン馬である同馬は、J.マクドナルド騎手を背に芝2,000mを2分00秒64で走破。日本のマスカレードボールに1馬身差をつけて優勝した。
3着にはフランス調教のソジーが入った。
QEIIカップ史上初の4勝目
ロマンチックウォリアーが過去にQEIIカップを制したのは、2022年、2023年、2024年の3回。
2025年は同競走に出走せず、タスティエーラが優勝している。
そして2026年、再び同じ舞台に戻って勝利。通算4回目のタイトルを手にした。
これはQEIIカップの歴史を塗り替える記録であり、同一馬による4勝という前例のない偉業となった。
特に注目したいのは、単に過去の実績だけで勝ったわけではない点だ。
香港ジョッキークラブの区間別記録では、道中は4番手付近を追走。直線で力強く加速し、後続を振り切った。
世界各地のG1勝ち馬が集まった強力なメンバー構成でも、最後に勝負を決める能力を発揮したのである。
G1通算14勝、獲得賞金も世界記録級
2026年のQEIIカップ制覇により、ロマンチックウォリアーはG1通算14勝に到達した。
HKJCの報道を伝えた競馬専門メディアによると、この勝利によって生涯獲得賞金は2億7,146万香港ドルに達し、競馬史上最高額の記録をさらに更新した。
30戦23勝、2着・3着が合わせて5回という戦績も報じられている。
8歳という年齢でトップクラスの国際競走を勝ち続ける姿は、競走馬としての能力だけでなく、長期間にわたって高いパフォーマンスを維持する難しさを考えるうえでも興味深い。
なお、QEIIカップ4勝は4連覇ではない。2025年にはタスティエーラが勝っており、2022~2024年の3連勝に2026年の勝利を加えた通算4勝である。
この違いは、記録を正しく理解するうえで押さえておきたい。
【香港勢が3つのG1を完全制覇】日本馬との比較で見えた競馬の実力差
2026年大会の最大の特徴は、3つのG1すべてを香港調教馬が勝ったことだ。
チェアマンズスプリントプライズではカーインライジング、チャンピオンズマイルではマイウィッシュ、QEIIカップではロマンチックウォリアーが優勝した。
香港ジョッキークラブも、この3頭によるG1完全制覇を大会の大きな成果として発表している。
日本馬の2026年結果
日本からは複数の有力馬が参戦した。
| 競走 | 日本馬 | 着順 |
|---|---|---|
| チェアマンズスプリントプライズ | サトノレーヴ | 2着 |
| チャンピオンズマイル | シュトラウス | 12着 |
| チャンピオンズマイル | ジャンタルマンタル | 13着 |
| QEIIカップ | マスカレードボール | 2着 |
| QEIIカップ | ジョバンニ | 5着 |
| QEIIカップ | ジューンテイク | 8着 |
出典:JRA海外競馬公式結果。
日本勢はスプリントと中距離でそれぞれ2着を確保した一方、チャンピオンズマイルでは上位争いに加われなかった。
特にQEIIカップのマスカレードボールは、ロマンチックウォリアーから1馬身差の2着。国際的な強豪に対して十分に競り合える力を示した。
「香港馬」は香港生まれという意味ではない
ここで押さえておきたいのが、香港勢という表現の意味だ。
今回の3頭は、すべて香港生まれというわけではない。
- カーインライジング:ニュージーランド産、D.ヘイズ厩舎
- マイウィッシュ:オーストラリア産、M.ニューナム厩舎
- ロマンチックウォリアー:アイルランド産、C.シャム厩舎
つまり、今回の完全制覇は、香港で調教・管理される競走馬が国際競走で結果を残したことを意味する。
これは香港競馬の特徴を理解するうえで重要なポイントだ。
世界各地で生産された優秀な競走馬を香港に集め、現地の厩舎や調教環境で育成・管理し、国際舞台で戦わせる。その競馬システムが今回の結果にも表れている。
国籍や生産国だけで競走馬の所属を判断すると、大会の本質を見誤る可能性がある。
【香港チャンピオンズデーの歴代優勝馬】2024~2026年の3大G1を比較
香港チャンピオンズデーは、香港ジョッキークラブが春に開催する国際競馬の主要イベントだ。
香港のトップホースと海外から参戦する強豪が、同じ日に3つのG1で競い合う。
香港ジョッキークラブは、12月に開催するLONGINES香港国際競走と並ぶ国際的な競馬イベントとして、FWDチャンピオンズデーを位置づけている。
直近3年間の優勝馬
過去の大会結果を振り返ると、香港競馬の勢力図や各競走の特徴が見えてくる。
2024年
- チェアマンズスプリントプライズ:インビンシブルセージ
- チャンピオンズマイル:ビューティーエターナル
- QEIIカップ:ロマンチックウォリアー
2025年
- チェアマンズスプリントプライズ:カーインライジング
- チャンピオンズマイル:レッドライオン
- QEIIカップ:タスティエーラ
2026年
- チェアマンズスプリントプライズ:カーインライジング
- チャンピオンズマイル:マイウィッシュ
- QEIIカップ:ロマンチックウォリアー
歴代優勝馬から見える香港競馬の特徴
過去3年間を比較すると、短距離ではカーインライジングが2年連続で優勝し、QEIIカップではロマンチックウォリアーが再び頂点に立った。
一方、チャンピオンズマイルでは2024年のビューティーエターナル、2025年のレッドライオン、2026年のマイウィッシュと、3年間で異なる馬が勝者になっている。
この違いは興味深い。
短距離と中距離では圧倒的な実績を持つスターが存在する一方、マイル路線では世代やコンディション、レース展開によって勝者が入れ替わる競争環境がある。
同じ大会の3つのG1でも、求められる能力や勢力図は大きく異なるのだ。
【香港チャンピオンズデーのよくある質問】開催日・賞金・優勝馬を解説
Q1:香港チャンピオンズデー2026はいつ、どこで開催されましたか?
A1:2026年4月26日に香港の沙田(シャティン)競馬場で開催されました。チェアマンズスプリントプライズ、チャンピオンズマイル、FWD QEIIカップの3つのG1が行われています。
Q2:2026年の香港チャンピオンズデーの優勝馬は誰ですか?
A2:チェアマンズスプリントプライズはカーインライジング、チャンピオンズマイルはマイウィッシュ、QEIIカップはロマンチックウォリアーです。
Q3:賞金総額7,800万香港ドルは何の合計ですか?
A3:3つのG1競走の賞金総額です。チェアマンズスプリントプライズが2,400万香港ドル、チャンピオンズマイルが2,400万香港ドル、QEIIカップが3,000万香港ドルとなっています。
Q4:カーインライジングの20連勝は本当ですか?
A4:はい。2026年4月26日のチェアマンズスプリントプライズで勝利し、連勝記録を20に伸ばしました。同レースでは1分07秒10のコースレコードも記録しています。
Q5:ロマンチックウォリアーはQEIIカップを4連覇したのですか?
A5:4連覇ではありません。2022年、2023年、2024年に3連勝した後、2025年はタスティエーラが優勝。2026年に再び勝利し、通算4勝となりました。
Q6:2026年は日本馬も優勝しましたか?
A6:日本馬の優勝はありませんでした。サトノレーヴとマスカレードボールがそれぞれ2着に入りましたが、3つのG1すべてを香港調教馬が制しました。
まとめ:香港チャンピオンズデー2026が示した香港競馬の現在地
2026年4月26日のFWDチャンピオンズデーは、香港競馬の強さを象徴する大会となった。
カーインライジングは20連勝と1,200mのコースレコードを達成。マイウィッシュはチャンピオンズマイルでG1初優勝を果たし、ロマンチックウォリアーはQEIIカップ4勝目という歴史的な記録を打ち立てた。
3競走の賞金総額7,800万香港ドルという規模も、国際競馬イベントとしての存在感を裏付けている。
【プロの結論】2026年大会を評価する3つの視点
今回の大会を理解するうえで、特に重要なのは次の3点だ。
1. カーインライジングは連勝数だけでなく、時計でも評価すべき存在
20連勝という実績に加え、1分07秒10のコースレコードを記録したことが重要だ。安定した勝利と絶対的なスピードを兼ね備えている。
2. マイウィッシュの勝利は香港マイル路線の勢力図を考える材料になる
前年のチャンピオンズマイルではレッドライオンが勝利し、2026年にはマイウィッシュが新たな王者となった。短距離や中距離のような固定的なスターだけでなく、マイル路線の競争にも注目したい。
3. ロマンチックウォリアーの4勝目は長期的な競争力の証明
8歳で国際G1を勝ち、QEIIカップの歴代最多勝記録を更新した。単年の勢いではなく、長期間にわたって高い能力を維持することの価値を示している。
2026年の香港チャンピオンズデーは、単なる地元馬の勝利ではなかった。世界各地から集まった競走馬が香港の舞台で競い、香港調教馬がその頂点を独占した大会だった。
今後の香港競馬を追う際も、馬の生産国だけでなく、調教拠点、距離適性、レース内容、過去の実績を合わせて見ることが、実力を正しく評価するポイントになる。