【2024年の高校生ドラフト候補一覧】プロ志望届を提出した159人の注目選手
2024年のドラフト候補を振り返るうえで、最初に押さえておきたいのがプロ志望届の提出状況だ。
日本高等学校野球連盟の公式発表によると、2024年10月10日の提出締め切り時点で、NPBドラフト対象となる高校生のプロ志望届提出者は159人だった。
その中には、石塚裕惺、今朝丸裕喜、藤田琉生、村上泰斗、柴田獅子ら、ドラフト上位候補として注目されていた選手が名を連ねていた。
注目された高校生ドラフト候補の顔ぶれ

当時の評価をポジション別に整理すると、次のようになる。
野手の注目候補
- 石塚裕惺(花咲徳栄高校):強打と内野守備が評価された右打ちの内野手。
- 齋藤大翔(金沢高校):走攻守のバランスが注目された内野手。
- モイセエフ・ニキータ(豊川高校):打撃力が評価された外野手。
- 宇野真仁朗(早稲田実業高校):将来性を期待された内野手。
- 田内真翔(おかやま山陽高校):内野手としてプロ入りを果たした有望株。
- 田中陽翔(健大高崎高校):内野手としてヤクルトから指名された。
投手の注目候補
- 今朝丸裕喜(報徳学園高校):長身を生かした投球が魅力の右腕。
- 藤田琉生(東海大相模高校):198cmの長身左腕。
- 柴田獅子(福岡大大濠高校):投打両面の可能性を持つ選手。
- 村上泰斗(神戸弘陵高校):将来性を評価された右腕。
- 清水大暉(前橋商業高校):日本ハムから4位指名を受けた投手。
- 坂井遼(関東第一高校):ロッテから4位指名を受けた右腕。
- 菊地ハルン(千葉学芸高校):広島から5位指名を受けた投手。
このほか、森駿太(桐光学園高校)、山口廉王(仙台育英高校)、高橋幸佑(北照高校)なども指名を受けた。
なお、当時の高校生ドラフト候補ランキングは、媒体やスカウトによって評価基準が異なる。高校時代の実績、身体能力、球速、打撃技術、将来の伸びしろなど、何を重視するかによって順位は変わっていた。
【2024年ドラフト指名結果】高校生1位指名選手は4人!
2024年10月24日に開催されたプロ野球ドラフト会議では、大学生や社会人選手だけでなく、高校生にも大きな注目が集まった。
特に注目すべきなのは、高校生から4人がドラフト1位指名を受けたことだ。
高校生のドラフト1位指名選手

| 選手 | 高校 | 指名球団 | 順位・ポジション |
|---|---|---|---|
| 石塚裕惺 | 花咲徳栄 | 巨人 | 1位・内野手 |
| 柴田獅子 | 福岡大大濠 | 日本ハム | 1位・投手 |
| 村上泰斗 | 神戸弘陵 | ソフトバンク | 1位・投手 |
| 齋藤大翔 | 金沢 | 西武 | 1位・内野手 |
4人のうち、石塚裕惺と柴田獅子は複数球団による1位指名の競合を経験した。
石塚は巨人と西武、柴田は日本ハムとソフトバンクが指名。抽選の結果、石塚は巨人、柴田は日本ハムが交渉権を獲得した。
一方、村上泰斗はソフトバンク、齋藤大翔は西武が1位で指名した。
2位指名にも将来性豊かな高校生が並んだ
1位だけでなく、2位指名にも高校生の有望株が並んだ。
- 今朝丸裕喜:阪神2位
- 藤田琉生:日本ハム2位
- モイセエフ・ニキータ:ヤクルト2位
今朝丸は報徳学園の右腕として、藤田は東海大相模の大型左腕として評価されていた。
また、4位では前橋商業の清水大暉が日本ハム、関東第一の坂井遼がロッテ、おかやま山陽の田内真翔がDeNAから指名された。
2024年ドラフトで指名された高校生は、支配下22人、育成33人の合計55人。育成指名を含めると、幅広い高校生にプロ入りの機会が与えられた年だった。
【2026年現在の所属球団と成績】注目高校生6人の現在地
ここからは、2026年シーズン終了時点の公式記録を基準に、注目選手の現在を比較する。
ドラフト時の順位だけでは、プロ入り後の成長を正確に判断できない。実際に一軍でどの程度出場したのか、投手なら何イニング投げたのか、野手なら打席数や打率がどう変化したのかを見る必要がある。
2026年シーズンの主な成績比較
出典:日本野球機構(NPB)個人年度別成績。柴田獅子は投手・打者双方の記録を掲載。2026年シーズン終了時点。
この数字から分かるのは、同じドラフト上位指名でも、2026年時点の成長段階には大きな違いがあるということだ。
特に柴田獅子は投打の両面で一軍出場を記録している。一方、石塚裕惺は野手として出場機会を増やし、今朝丸裕喜や村上泰斗は投手として一軍経験を積み始めた。
【注目選手5人の評価はどう変わった?】プロ入り後の成長を検証
1.石塚裕惺:巨人の将来を担う内野手へ
石塚裕惺は、花咲徳栄高校から2024年ドラフト1位で巨人に入団した内野手だ。
高校時代から打撃力と内野手としての将来性を評価され、巨人と西武が1位指名で競合したことからも、当時の期待の大きさがうかがえる。
2025年の一軍出場は9試合にとどまったが、2026年には49試合に出場。打率.216、25安打、9打点を記録した。
本塁打こそまだ出ていないものの、一軍で134打席に立ったことは経験値という面で大きい。
注目したいのは、二軍での成績だ。
2026年の二軍では31試合に出場し、打率.319、4本塁打を記録している。出塁率も.427と、一軍とは異なる数字を残した。
一軍と二軍の成績に差があることは、プロの投手への対応力をさらに高める余地があることを示している。
2026年はレギュラー定着の完成形ではない。しかし、一軍での出場機会を増やしながら二軍でも結果を残している点は、今後を考えるうえで重要な材料だ。
2.柴田獅子:日本ハムで進む二刀流の可能性
福岡大大濠高校出身の柴田獅子は、2024年ドラフト1位で日本ハムに入団した。
投手としての能力に加え、打者としても評価されていた選手であり、プロ入り後の起用方法が注目されてきた。
2026年の投手成績は以下の通り。
- 登板:8試合
- 投球回:13回1/3
- 勝敗:0勝1敗
- 奪三振:14
- 防御率:2.03
さらに打者としても16試合に出場し、31打数11安打、打率.355、1本塁打、3打点を記録している。
この成績は、2024年に評価された投打両面の可能性が、プロ入り後も生かされていることを示す。
ただし、打者としては32打席、投手としては13回1/3という規模であり、長期的な実力を判断するにはまだ材料が少ない。
日本ハムがどのような形で投打の能力を伸ばしていくのか。2027年以降も追いかけたい選手の一人だ。
3.今朝丸裕喜:阪神で一軍経験を積む長身右腕
報徳学園高校出身の今朝丸裕喜は、阪神から2024年ドラフト2位指名を受けた右投手だ。
身長188cmの体格を持ち、高校時代から将来の先発投手候補として期待された。
プロ1年目の2025年は阪神の一軍公式戦出場がなかったが、2026年には一軍で3試合に登板した。
2026年の成績は次の通り。
- 登板:3試合
- 投球回:8回
- 勝利:0
- 敗北:1
- 被安打:10
- 奪三振:3
- 防御率:5.63
一軍での数字だけを見ると、まだ厳しい段階にある。しかし、2025年に一軍登板がなかったことを考えると、2026年に実戦経験を積んだことは一つの前進だ。
今後は球速だけでなく、変化球の精度や制球力、長いイニングを投げるための安定感が成長のポイントになる。
阪神の若手投手陣の中で、どこまで存在感を高められるかが注目される。
4.藤田琉生:198cmの大型左腕は育成段階
藤田琉生は東海大相模高校から日本ハムにドラフト2位で入団した左投手だ。
大きな特徴は、身長198cm、体重107kgという恵まれた体格にある。
高校時代から大型左腕として注目され、将来性を買われて上位指名された。
2026年シーズン終了時点では、NPBの一軍公式戦出場記録はない。
ただし、一軍登板がないことだけで評価を下げるのは早計だ。
大型投手は身体の使い方や投球フォームの安定、筋力と柔軟性のバランスなど、プロの環境に適応するための課題も多い。
藤田の場合は、一軍での数字を急いで求めるより、長身を生かした投球をどこまで実戦レベルに高められるかが重要になる。
5.村上泰斗:ソフトバンクでプロ初期の経験を積む右腕
神戸弘陵高校出身の村上泰斗は、2024年ドラフト1位でソフトバンクに入団した投手だ。
2026年の一軍成績は、1試合登板、1投球回、3奪三振、防御率0.00。
数字だけを見ると非常に良い結果だが、投球回は1イニングに限られるため、シーズンを通した評価とは区別する必要がある。
二軍では2026年に5試合、17投球回を記録。1勝3敗、防御率5.29だった。
一軍で三振を奪える能力を見せた一方、ファームでは安定した投球を続けることが課題として残る。
ソフトバンクは若手選手の競争が激しい球団でもある。村上が一軍で継続的に登板するためには、ファームでの投球内容をさらに安定させることが求められる。
【2024年ドラフト指名漏れ選手の進路】社会人野球やMLBで再挑戦
2024年ドラフトで注目された高校生の中には、プロ志望届を提出しながら指名されなかった選手もいる。
しかし、指名漏れは野球人生の終わりを意味しない。
大学進学、社会人野球、独立リーグなど、次のステージで実力を磨く選手は少なくない。
指名漏れとなった主な高校生とその後
箱山遥人(健大高崎高校)
高校を代表する捕手として注目されていた箱山遥人は、2024年のドラフトで指名されなかった。
その後、社会人野球の強豪・トヨタ自動車に進んだ。
高尾響(広陵高校)
広陵高校で甲子園に4季連続出場した右腕。プロ志望届を提出したものの指名されず、箱山と同じくトヨタ自動車へ進んだ。
2026年の都市対抗野球では、東京ドームでの試合に登板。3イニングを1安打無失点、4奪三振に抑えた。
高校時代の実績に加え、社会人で実戦経験を積み重ねている点は注目に値する。
三井雄心(浦和学院高校)
高校通算32本塁打を記録した長距離打者。ドラフトでは指名されなかったが、社会人野球のHondaに進んだ。
高校時代に評価された長打力を、より高いレベルの投手を相手にどこまで発揮できるかが今後の焦点となる。
正林輝大(神村学園高校)
三季連続の甲子園出場に貢献した外野手。ドラフト指名はなかったが、JR東日本に進んだ。
小川哲平(作新学院高校)
最速148キロの右腕として注目された投手。指名漏れ後はJR東日本に進むことになった。
森井翔太郎はNPBではなくMLBへの道を選択
指名漏れ組の進路を語るうえで、桐朋高校の森井翔太郎も外せない。
森井は2024年のドラフトでNPBから指名されなかった後、2025年1月にMLBのアスレチックスと契約した。
契約金は150万ドルと報じられ、日本出身のアマチュア選手として大きな注目を集めた。
2026年5月にはマイナーリーグの1Aで投手デビュー。1イニングを無失点に抑え、初奪三振も記録した。
さらに、投打に加えて内野守備にも挑戦するなど、複数のポジション・役割を経験している。
このケースは、NPBのドラフト指名だけが高校生選手の進路ではないことを示す象徴的な例だ。
【プロの結論】2024年ドラフト候補高校生の評価を見極める3つのポイント
2024年の高校生ドラフト候補を2026年から振り返ると、当時のランキングと現在の評価が必ずしも一致しないことが分かる。
石塚裕惺のように一軍出場を増やした選手もいれば、藤田琉生のように一軍公式戦の経験がまだない選手もいる。
柴田獅子のように投打両面で可能性を示す選手もいる。
この違いを理解するには、次の3点が重要だ。
1.ドラフト順位は完成度ではなく将来性への評価
1位指名されたからといって、入団直後から一軍で活躍できるとは限らない。
高校生の場合、大学生や社会人選手と比較して、身体的にも技術的にも成長途中であることが多い。
石塚や柴田が一軍で経験を積む一方、藤田や村上がファームで課題を抱えていることも、育成過程の違いとして見る必要がある。
2.一軍成績だけで選手の価値を判断しない
特に投手の場合、登板数や投球回が少なければ、防御率だけでは実力を判断しにくい。
村上の1イニング無失点、今朝丸の8イニングという数字は、いずれもプロでの経験の一部にすぎない。
野手についても同様だ。
石塚の打率.216という数字だけでなく、二軍での打撃成績や一軍での出場機会の増加も合わせて見る必要がある。
3.指名漏れ後の進路にも注目する
高校生の進路はプロ入りだけではない。
社会人野球では、企業チームで高いレベルの練習と試合を経験できる。大学野球では、身体づくりや技術の習得に時間をかけられる。
高尾響や箱山遥人のように社会人野球へ進んだ選手が、数年後に再びプロ入りを目指す可能性もある。
2024年のドラフト評価を検証する際には、NPB入りした選手だけでなく、別の道を選んだ選手の成長も追うべきだ。
【2024年ドラフト候補高校生に関するよくある質問(FAQ)】
Q1:2024年ドラフトで高校生の1位指名を受けた選手は誰ですか?
A1:石塚裕惺(巨人)、柴田獅子(日本ハム)、村上泰斗(ソフトバンク)、齋藤大翔(西武)の4人です。いずれも高校生の1位指名選手としてプロ入りしました。
Q2:2024年にプロ志望届を提出した高校生は何人ですか?
A2:日本高等学校野球連盟の公式一覧では、NPBドラフト対象となる高校生は159人でした。そのうちドラフトでは支配下22人、育成33人の合計55人が指名されています。
Q3:今朝丸裕喜と藤田琉生は2026年現在どこの球団に所属していますか?
A3:今朝丸裕喜は阪神タイガース、藤田琉生は北海道日本ハムファイターズに所属しています。2026年シーズン終了時点で、今朝丸は一軍3試合に登板。藤田は一軍公式戦の出場記録がありません。
Q4:2024年のドラフト指名漏れ選手は、その後どうなりましたか?
A4:箱山遥人と高尾響はトヨタ自動車、三井雄心はHonda、正林輝大と小川哲平はJR東日本に進みました。また、森井翔太郎は2025年にアスレチックスと契約し、MLB傘下のマイナーリーグでプレーしています。
Q5:2024年の高校生ドラフト候補で、2026年に最も注目すべき選手は誰ですか?
A5:一軍での出場機会という点では石塚裕惺、投打両面での可能性という点では柴田獅子が注目されます。また、阪神の今朝丸裕喜やソフトバンクの村上泰斗も、今後の成長が期待される選手です。
まとめ:2024年ドラフト候補高校生の本当の評価は2027年以降も変わる
2024年のドラフト候補高校生は、プロ入りから約2年が経過した2026年現在、それぞれ異なる道を歩んでいる。
石塚裕惺は巨人で一軍49試合に出場し、柴田獅子は日本ハムで投手と野手の両方を経験。今朝丸裕喜は阪神で一軍登板を果たし、村上泰斗もソフトバンクでプロ初期の実戦経験を積んだ。
一方、藤田琉生や齋藤大翔は、さらなる成長が期待される段階にある。
そして、指名漏れとなった箱山遥人、高尾響、三井雄心らも、社会人野球という舞台で野球を続けている。
2024年の高校生ドラフトを振り返って見えてくるのは、ドラフト順位とプロ入り後の成長速度は必ずしも比例しないという現実だ。
高校時代にどれほど高い評価を受けていたかだけではなく、2026年の一軍成績、二軍での成長、所属球団の育成環境、そして本人が選んだ進路まで含めて評価する必要がある。
2024年世代は、まだプロ野球選手としてのキャリアを築いている途中だ。石塚や柴田が主力へ成長するのか、今朝丸や藤田が先発投手として台頭するのか、村上が一軍定着を果たすのか。
2024年ドラフトの真価が明らかになるのは、これからの数年間にかかっている。
主な参照資料:日本野球機構(NPB)個人年度別成績、日本高等学校野球連盟プロ野球志望届提出者一覧、日刊スポーツ2024年ドラフト指名結果、高校野球ドットコム、MLB公式サイト。