【プロフィール・経歴】城北高校からソフトバンク、巨人へ進んだ俊足外野手
舟越秀虎は、福岡県出身の外野手です。2001年8月23日生まれで、2026年10月現在は25歳。熊本県の城北高校を経て、2019年の育成ドラフト5位で福岡ソフトバンクホークスに入団しました。
身長182cm、体重71kg。右投両打の外野手で、最大の武器は50メートル5秒8と紹介される俊足です。単に足が速いだけでなく、スタートの技術や走塁判断を磨き、盗塁を実戦で生かす能力を身につけてきました。
高校時代は投手としてプレーしており、外野手として公式戦に出場したのは最後の夏の2試合だけだったと、2026年5月の本人インタビューで明かしています。つまり、プロ入り当初から完成された走塁のスペシャリストだったわけではありません。
舟越秀虎のキャリア年表

この年表で注目したいのは、舟越がプロ入りから一貫して育成選手として挑戦してきた点です。ソフトバンクでも巨人でも支配下登録には届かなかったものの、走力という明確な武器を評価され、次の環境へ進んできました。
なお、2020年3月には左手首の手術を受けています。福岡ソフトバンクホークスが発表し、当時の報道では復帰まで約5か月と見込まれていました。プロ入り直後から、決して順風満帆なキャリアだったわけではありません。
【ソフトバンク時代の成績】非公式戦68盗塁を記録した規格外の俊足

舟越秀虎の名前が野球ファンの間で知られるようになった大きな理由が、ソフトバンク時代の圧倒的な走力です。
特に注目されたのが、2023年のファーム非公式戦で記録した90試合68盗塁という数字です。打率は.223(224打数50安打)、四球42個も記録していました。
ここで大切なのは、この68盗塁がウエスタン・リーグの公式戦記録ではなく、ファームの非公式戦での数字だという点です。公式戦の盗塁ランキングと同列に扱うことはできませんが、出場機会を重ねながらこれだけの盗塁を積み上げたことは、彼の脚力を示す材料になります。
俊足を野球の技術に変えた「3S」

2026年5月の高校野球ドットコムのインタビューで、舟越は自身の走塁技術について興味深い話をしています。
本人によれば、プロ入り当初は純粋に足が速いだけで、盗塁に必要なスタートや加速、スライディングが十分にできなかったそうです。
「僕の足の速さって『陸上的な速さ』なんです。苦戦しました」
そこでソフトバンク時代に関川浩一コーチから教わったのが「3S」です。
- Start(スタート): 投手の動きを見極め、適切なタイミングで走り出す。
- Speed(スピード): 加速し、トップスピードを生かす。
- Sliding(スライディング): ベースへの到達方法を工夫する。
この3つを意識することで、単なる俊足から、試合で盗塁を成功させるための走塁技術へと変化していきました。
また、ソフトバンク時代には周東佑京選手と一緒に走る機会もあり、そのスピードに驚いた経験を語っています。足の速さに自信があった舟越にとって、周東選手の存在は大きな刺激になったようです。
2023年10月、ソフトバンクから翌シーズンの契約を結ばない旨を通知された舟越は、次の所属先を探すことになります。結果的に、その走力を高く評価した巨人が獲得に動きました。
【巨人時代の成績】14盗塁で存在感を示すも支配下登録には届かず
2023年11月16日、舟越は読売ジャイアンツへの育成入団会見に臨みました。
巨人が評価したのは、ソフトバンク時代から際立っていたスピードです。入団時の報道では、50メートル5秒8の俊足に加え、一塁到達の最速タイムが手計測で3秒58と紹介されました。
本人は、巨人ファンだったこともあり、鈴木尚広コーチの指導を受けられることに期待を寄せていました。鈴木コーチは現役時代、代走のスペシャリストとして知られた人物です。
2024年はイースタン・リーグ14盗塁
巨人移籍1年目の2024年、舟越はイースタン・リーグ公式戦44試合に出場しました。
2024年イースタン・リーグ公式戦
日本野球機構(NPB)の公式記録によれば、14盗塁はイースタン・リーグの盗塁ランキングで3位タイに相当する数字でした。育成選手ながら、走力という持ち味を数字で示したシーズンだったといえます。
2025年は出場機会が減少
一方、2025年のイースタン・リーグ公式戦成績は9試合、打率.200、3安打、2盗塁でした。
2024年と比べると、出場機会は大きく減っています。2025年オフには秋季キャンプにも参加し、球団との契約更改も行われていたと報道されていました。
しかし、2026年1月に自主退団。巨人時代を通じて一軍公式戦への出場はなく、支配下登録も実現しませんでした。
この成績から読み取れるのは、走力が評価されていた一方で、育成選手から支配下選手へ進むには、打撃や守備を含めた総合力の向上が課題だったということです。
実際、2026年5月のインタビューで舟越自身も、鈴木尚広コーチのような守備力や肩の強さ、打撃力にはまだ届いていなかったと振り返っています。
【自主退団の理由と真相】本人が語ったこと、語らなかったこと
舟越秀虎の自主退団が注目されたのは、2026年2月1日の春季キャンプ開始を目前に控えたタイミングだったからです。
巨人は2026年1月27日、育成選手の舟越が自主退団すると発表しました。球団の説明によれば、本人から申し出があり、これを受け入れたとのことです。退団日は1月26日でした。
退団までの経緯
2025年秋
巨人の秋季キャンプに参加し、契約更改も行われたと報道される。
2026年1月26日
舟越本人が自主退団を申し出る。球団が受理。
2026年1月27日
巨人が自主退団を正式発表。
2026年5月17日
高校野球ドットコムのインタビューで、本人が退団の事情について語る。
球団発表で明らかになったのは、自主退団の申し出を受け入れたという事実です。具体的な退団理由については公表されませんでした。
本人が明かした退団理由とは?
退団から約4か月後の2026年5月17日、高校野球ドットコムが舟越本人にインタビューを実施しました。
そこで本人は、退団理由について次のように説明しています。
「自主退団の理由は…控えさせてもらいます。なんて言えばいいのかわからないですが…僕だけの問題ではないので…」
さらに、退団に至った状況についても、次のように振り返っています。
「覚悟を持っていたというより、自主退団に関しては『そうせざるを得ない』という状況になっていたので」
この2つの発言は、今回の退団を理解するうえで重要です。
本人は、自分だけの問題ではないことを理由に詳細な説明を控えています。また、自分から積極的に退団を望んでいたというより、置かれた状況から退団を選択せざるを得なかったという趣旨の説明をしています。
退団の真相について、何が判明しているのか
| 注目される論点 | 公表情報・本人の説明 |
|---|---|
| 球団からの戦力外通告だったのか | 2026年1月の退団は自主退団として発表 |
| 本人が申し出たのか | 巨人は本人から申し出があったと発表 |
| 具体的な理由 | 球団から詳細な説明はなし |
| 本人の説明 | 「僕だけの問題ではない」として詳細を控えた |
| 退団後の進路 | オールフロンティアに加入 |
| 野球を続ける意思 | NPB復帰を目標としている |
特に注意したいのは、退団理由をめぐる憶測と、実際に本人が話した内容を混同しないことです。
一部では、キャンプ直前という時期や球団の説明が簡潔だったことから、さまざまな推測が広がりました。しかし、本人のインタビューで具体的な事情が明かされたわけではありません。特定のトラブルや球団との対立が原因だったと断定できる公表情報もありません。
また、本人は巨人に残る選択肢についても、時期的に気持ちの面で難しかったという趣旨を説明しています。そのうえで、自力でNPBに戻るしかないと考えたと語りました。
つまり、現在判明している退団の真相は、本人が退団を申し出たこと、そして本人の説明によれば、その決断は周囲も関係する事情の中で避けられないものだったというところまでです。
これ以上の具体的な背景については、本人が公表していません。
【オールフロンティアで再出発】社会人野球からNPB復帰を目指す現在
巨人退団後、舟越が選んだ新天地は、埼玉県を拠点とする社会人野球チーム、オールフロンティアでした。
高校野球ドットコムの2026年5月17日の記事によれば、舟越が正式に同社へ入社したのは2026年3月17日です。現在は同社が運営する「足場王」で建築資材の管理業務を担当しながら、野球を続けています。
恩師・安藤強監督とのつながり
オールフロンティアへの加入を後押しした人物が、チームの監督を務める安藤強氏です。
安藤監督は、舟越の巨人移籍1年目に二軍ヘッドコーチとして指導した人物でもあります。
舟越は、次の所属先を悩んでいたときに安藤監督から声をかけられたと説明しています。
「お前なら絶対にまだやれる。プロに戻れる」
安藤監督からの言葉が、自信を取り戻すきっかけになったといいます。さらに、本人は安藤監督への恩返しも現在の大きな原動力に挙げています。
プロ時代と社会人野球の違い
舟越がインタビューで語った社会人野球の生活は、プロ時代とは大きく異なるものでした。
プロでは食事の準備や荷物の運搬など、選手を支える環境が整っていました。しかし、社会人野球ではユニフォームの洗濯など身の回りのことも自分で行います。
また、野球だけに集中するのではなく、仕事と競技を両立させなければなりません。
本人は、こうした生活を通じて周囲への感謝や責任感が強くなったと話しています。ウエートトレーニングにも以前以上に取り組んでいるそうです。
2026年の実戦でも俊足を発揮
2026年5月9日には、第97回都市対抗野球大会の埼玉県二次予選で「1番・中堅」として先発出場。INVENTIVE戦では二塁打と適時打を放ち、2安打2打点の活躍を見せました。
さらに6月16日の都市対抗南関東大会・ハナマウイ戦では、5打数1安打に加えて3盗塁を記録。走力が社会人野球でも武器になっていることを示しました。
なお、2026年のJABA大会別記録では、舟越はオールフロンティアの中堅手として起用されています。大会別の集計はすべての練習試合や公式戦を網羅するものではありませんが、新天地でも実戦経験を重ねています。
10月にチーム史上初の日本選手権出場が決定
2026年10月5日、オールフロンティアは第51回社会人野球日本選手権大会の関東代表決定戦を勝ち抜き、初の本大会出場を決めました。
日本野球連盟の関東地区連盟は、オールフロンティアを初出場チームとして正式に発表しています。
本大会は10月31日から11月10日まで京セラドーム大阪で開催。オールフロンティアの初戦は11月4日、JR四国戦です。
ここで区別しておきたいのが、都市対抗野球大会と社会人野球日本選手権大会です。どちらも社会人野球の主要大会ですが、別々の大会です。
舟越が2026年5月のインタビューで掲げていた目標は、NPB復帰と都市対抗野球大会への出場でした。そして10月には、所属チームが日本選手権への初出場を決定。目標達成に向けた新たな実績を積み重ねています。
ただし、チームの本大会出場決定と、舟越個人の本大会出場・出場予定は別の話です。個人の出場メンバーや起用については、試合当日の発表が注目されます。
【プロの結論】舟越秀虎がNPB復帰を実現するために必要なこと
舟越のキャリアを振り返ると、プロ野球選手としての評価を左右してきたのは、長所と課題のバランスです。
50メートル5秒8の俊足、非公式戦68盗塁、巨人時代のイースタン・リーグ14盗塁。これらの数字は、走力が彼の大きな武器であることを示しています。
しかし、プロの支配下登録を勝ち取るには、足の速さだけでは十分ではありません。
NPB復帰に向けた3つの評価ポイント
1. 出塁能力を高めること
盗塁を増やすには、まず塁に出なければなりません。打率だけでなく、四球を選ぶ能力や出塁率を高めることが重要です。相手投手に警戒されても出塁できる打者になれるかがポイントになります。
2. 外野守備と送球の総合力
本人も巨人時代の課題として守備や肩の強さを挙げています。俊足を生かした広い守備範囲に加え、確実な捕球や送球ができれば、外野手としての価値はさらに高まります。
3. 社会人野球の大舞台で結果を残すこと
都市対抗野球大会や社会人野球日本選手権大会は、実力を示す大きな舞台です。強豪チームとの対戦で打撃、走塁、守備をアピールできれば、NPB球団の評価につながる可能性があります。
舟越自身も、理想の選手像について、次のように語っています。
「『打って走って守れる選手』が理想です」
これは、単に代走専門の選手としてNPBに戻るのではなく、走攻守の総合力を備えた外野手として評価されたいという意思の表れです。
社会人野球では、プロ時代とは違う環境で一から自分を磨くことになります。仕事と野球を両立する経験も含め、選手としてだけでなく人間として成長する機会になっているようです。
2026年10月現在、NPB球団との復帰契約が発表された事実はありません。したがって、NPB復帰はあくまで本人が掲げる目標です。ただし、25歳という年齢で現役を続け、社会人野球の全国大会出場を決めたチームに所属していることは、今後の挑戦を考えるうえで注目すべき材料です。
舟越秀虎に関するよくある質問(FAQ)
Q1:舟越秀虎は現在どこのチームに所属していますか?
A1:2026年10月現在、埼玉県の社会人野球チーム「オールフロンティア」に所属しています。2026年3月17日に正式入社し、仕事と野球を両立しています。
Q2:舟越秀虎が巨人を自主退団した理由は何ですか?
A2:具体的な理由は公表されていません。2026年5月の本人インタビューでは「僕だけの問題ではない」と説明し、「そうせざるを得ない状況だった」と振り返っています。
Q3:舟越秀虎のソフトバンク時代の盗塁記録は?
A3:2023年のファーム非公式戦90試合で68盗塁を記録しました。公式戦の盗塁記録とは区別する必要があります。
Q4:巨人時代の成績はどのくらいですか?
A4:2024年のイースタン・リーグ公式戦では44試合に出場し、打率.253、14盗塁を記録しました。2025年は9試合、打率.200、2盗塁でした。
Q5:舟越秀虎はNPBに復帰できますか?
A5:本人はNPB復帰を目標にしています。ただし、2026年10月29日時点で復帰契約は発表されていません。社会人野球での打撃、走塁、守備の実績が今後の評価材料になります。
Q6:オールフロンティアは都市対抗野球大会に出場しましたか?
A6:舟越は都市対抗野球大会への出場を目標にしています。2026年には埼玉県予選と南関東大会に参加しました。また、10月にはチーム史上初となる社会人野球日本選手権大会への出場を決めています。この2大会は別の大会です。
Q7:舟越秀虎の次の注目試合はいつですか?
A7:オールフロンティアは2026年11月4日に京セラドーム大阪で開催される第51回社会人野球日本選手権大会の初戦でJR四国と対戦する予定です。舟越個人の出場については当日の起用が注目されます。
まとめ:舟越秀虎の現在は社会人野球からNPB復帰を目指す第二章
舟越秀虎は、ソフトバンクの育成ドラフト5位でプロ入りし、巨人でも俊足を武器に挑戦を続けてきた外野手です。
2026年1月26日付で巨人を自主退団し、3月にはオールフロンティアへ加入。退団理由について本人は「そうせざるを得ない状況だった」と説明しましたが、具体的な事情は明かしていません。
そして2026年10月、所属チームは社会人野球日本選手権大会への初出場を決定しました。これは新天地での大きな前進です。
今後の焦点は、持ち味である俊足に加え、打撃と守備をどこまで伸ばせるか。そして、社会人野球の舞台でNPB球団に再び評価されるだけの結果を残せるかです。
巨人を離れたことは、プロ野球選手としての挑戦の終わりではありません。オールフロンティアでの経験を糧に、再びNPBの舞台に立てるのか。舟越秀虎の第二章は、これからが本当の勝負です。