納豆とヨーグルトは一緒に食べていい?菌の相性・腸活効果・適量を徹底解説

目次

納豆とヨーグルトは、どちらも身近な発酵食品です。納豆には納豆菌や大豆由来の食物繊維、植物性たんぱく質が含まれ、ヨーグルトには乳酸菌やビフィズス菌、カルシウム、乳たんぱく質などが含まれています。では、この2つを一緒に食べると、腸内環境に相乗効果が生まれるのでしょうか。それとも、異なる菌同士が影響し合い、期待した効果が得られなくなるのでしょうか。

2026年10月現在、納豆とヨーグルトを同時に食べること自体に、一般的な健康上の問題はありません。ただし、組み合わせによる特別な健康効果がヒトの臨床試験で確立されているわけでもありません。2025年10月に公開された納豆菌とビフィズス菌に関する研究も踏まえ、菌の特徴、栄養成分、腸活への期待、適切な摂取量、食べるタイミングや注意点を整理します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 一緒に食べても基本的に問題なし:納豆菌と乳酸菌は異なる特徴を持ち、通常の食事で同時に摂取しても問題になる組み合わせではありません。
  • 栄養面では相互補完が期待できる:納豆の植物性たんぱく質・食物繊維と、ヨーグルトのカルシウム・乳酸菌を一度に取り入れられます。
  • 腸活への効果は過大評価しない:2種類を一緒に食べるだけで善玉菌が増殖する、特別な相乗効果が得られるという十分な臨床的証拠はありません。
  • 摂取量は無理なく継続できる範囲で:納豆1パック約40g、プレーンヨーグルト約100gは取り入れやすい量の一例です。
  • ワルファリン服用中は納豆を避ける:ビタミンKとの相互作用があるため、食べる時間をずらしても解決しません。

【結論】納豆とヨーグルトは一緒に食べても大丈夫?食べ合わせの真相

納豆とヨーグルト食べ合わせ

まず気になる疑問への答えは、健康な成人で大豆や乳製品にアレルギーがなく、特別な食事制限もなければ、納豆とヨーグルトを一緒に食べても基本的に問題ありません。

両方とも発酵食品ですが、発酵に関わる微生物の種類や栄養成分は異なります。納豆菌とヨーグルトの乳酸菌が同時に胃腸へ入ることを理由に、食べ合わせを避ける必要はありません。

一緒に食べるメリットは栄養の組み合わせにある

納豆とヨーグルト食べ合わせ

納豆は大豆を納豆菌で発酵させた食品です。大豆由来の植物性たんぱく質、食物繊維、カリウム、マグネシウム、鉄などを含み、発酵によって生まれるビタミンK2も特徴の一つです。

一方、ヨーグルトは乳を乳酸菌などで発酵させた食品です。乳たんぱく質やカルシウムを摂取できるほか、製品によってはビフィズス菌などの菌も加えられています。

つまり、納豆とヨーグルトを組み合わせる意味は、同じ栄養素を重複して摂ることではありません。大豆由来の食物繊維や植物性たんぱく質と、乳製品由来のカルシウムや乳たんぱく質を組み合わせられることにあります。

納豆菌と乳酸菌は一緒に食べると打ち消し合う?

納豆とヨーグルト食べ合わせ

インターネットでは「納豆菌が乳酸菌を殺してしまう」「異なる菌を同時に摂取すると腸内環境が悪くなる」といった説明を見かけることがあります。

しかし、これらを一般的な食事の組み合わせに当てはめる根拠は十分ではありません。微生物には、それぞれ増殖しやすい温度、酸素濃度、栄養源などの条件があります。異なる菌が同じ食品や培養環境で必ず競合するわけではなく、食べ合わせだけで菌の働きを判断することはできません。

大切なのは、納豆菌と乳酸菌がそれぞれ異なる性質を持つことを理解し、組み合わせによる効果と、個々の食品が持つ栄養価を分けて考えることです。

【検証資料 1】納豆とヨーグルト食べ合わせの当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

【菌の相性を検証】納豆菌・乳酸菌・ビフィズス菌は何が違う?

納豆とヨーグルトの食べ合わせを考えるうえで、欠かせないのが微生物の違いです。特に注目したいのは、納豆を作る納豆菌と、ヨーグルトに使われる乳酸菌、製品によって配合されるビフィズス菌です。

納豆菌は酸素を利用して増殖する細菌

納豆菌は、学術的には枯草菌の仲間であるBacillus subtilis var. nattoとして知られています。蒸した大豆に納豆菌を接種して発酵させることで、独特の香りや粘りが生まれます。

特徴の一つは、環境が悪くなると耐久性の高い芽胞を形成することです。また、酸素を利用して増殖し、たんぱく質を分解する酵素などを作ります。

納豆の糸には、γ-ポリグルタミン酸やレバンなどの成分が含まれています。これらは納豆特有の粘りを構成する物質です。

さらに、納豆菌はビタミンK2の一種であるメナキノン-7を産生します。ビタミンKは正常な血液凝固や骨の形成に関わる栄養素です。

乳酸菌は糖を分解して乳酸を作る細菌の総称

ヨーグルトの製造には、一般的にブルガリア菌とサーモフィラス菌が使用されます。

ブルガリア菌はLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus、サーモフィラス菌はStreptococcus thermophilusという細菌です。乳に含まれる糖を利用して乳酸を作り、酸性になった乳のたんぱく質が固まることでヨーグルトができます。

農林水産省のヨーグルト解説でも、この2種類の乳酸菌が代表的な発酵に関わる菌として紹介されています。また、製品によっては健康機能を考慮して別の乳酸菌やビフィズス菌が追加されています。

ビフィズス菌は乳酸菌と同じものではない

ビフィズス菌は、ヨーグルトの菌として紹介されることが多いものの、分類上は一般的な乳酸菌とは異なる細菌です。

ビフィズス菌は主に大腸に生息し、糖類を発酵させて乳酸や酢酸などを作ります。酸素が少ない環境を好む嫌気性細菌であり、腸内細菌のバランスに関係する微生物として研究されています。

そのため、「ヨーグルトを食べれば必ずビフィズス菌も摂取できる」と考えるのは正確ではありません。購入時には、原材料や商品表示を確認することが大切です。

2025年10月公開の研究から分かったこと

納豆とヨーグルトの食べ合わせを考えるうえで興味深い資料が、2025年10月29日に公開された研究論文「菌の能力を引き出す―納豆とヨーグルトの食べ合わせ―」です。

この研究は、東北大学の「科学者の卵養成講座」に参加した高校生らが取り組み、Journal of Science EGGS Volume 8に掲載されたものです。納豆菌と、市販のヨーグルトに含まれるビフィズス菌BB536を用いて、培養条件や両者の関係を調べています。

研究では、納豆菌が酸素のある環境で増殖しやすい一方、ビフィズス菌は酸素のない環境で増殖することが確認されました。また、培養条件によって両者の増殖の仕方が異なることも示されています。

注目すべきなのは、納豆菌の存在によってビフィズス菌の増殖が促進されるという結果が得られなかった点です。納豆の糸の成分や納豆菌そのものが、ビフィズス菌の増殖を助けることも確認されませんでした。

ただし、この研究は培地を用いた実験であり、ヒトを対象とした臨床試験ではありません。特定のビフィズス菌株を用いた実験結果を、すべての乳酸菌や実際の腸内環境にそのまま当てはめることはできません。

それでも、納豆菌とビフィズス菌が一緒に存在すれば必ず相乗効果が起きる、という単純な説明に疑問を投げかける研究として興味深い内容です。

【栄養成分を比較】納豆とヨーグルトはどちらが腸活に向いている?

納豆とヨーグルトは、同じ発酵食品でも栄養面で得意分野が異なります。どちらが優れているかという比較よりも、何を補いたいのかを考えることが重要です。

以下は、文部科学省の食品成分データベースに掲載されている日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の数値をもとにした比較です。

納豆とプレーンヨーグルトの栄養比較表

栄養成分 糸引き納豆 プレーンヨーグルト(全脂無糖)
エネルギー 184kcal 56kcal
たんぱく質 16.5g 3.6g
脂質 10.0g 3.0g
炭水化物 12.1g 4.9g
食物繊維 9.5g 0g
カルシウム 90mg 120mg
カリウム 660mg 170mg
マグネシウム 100mg 12mg

※すべて可食部100g当たり。商品や製造条件によって実際の成分値は異なります。出典:文部科学省「食品成分データベース」。

納豆は植物性たんぱく質と食物繊維が強み

比較表で特に目を引くのは、納豆のたんぱく質と食物繊維の量です。

糸引き納豆100gには、たんぱく質が16.5g、食物繊維が9.5g含まれています。市販の納豆1パックを約40gとすると、1パックから約6.6gのたんぱく質と約3.8gの食物繊維を摂取できます。

食物繊維は、小腸で消化されずに大腸まで届く成分です。便の材料になるほか、腸内細菌が利用する栄養源にもなります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、成人の食物繊維の目標量は男性で1日20g以上、女性で1日18g以上とされています。

納豆は、こうした食物繊維の不足を補う食品の一つとして活用できます。ただし、食物繊維を納豆だけに頼るのではなく、野菜、豆類、海藻、きのこ、全粒穀物なども組み合わせたいところです。

ヨーグルトはカルシウムと乳たんぱく質を補える

プレーンヨーグルト100gには、カルシウムが120mg、たんぱく質が3.6g含まれています。

カルシウムは骨や歯の形成に必要なミネラルです。乳たんぱく質も含まれるため、納豆とは異なる食品群からたんぱく質を摂取できます。

また、ヨーグルトの発酵過程では乳糖の一部が分解されます。そのため、牛乳よりもヨーグルトのほうが食べやすいと感じる人もいます。ただし、乳糖が完全になくなるわけではありません。

2つを組み合わせると栄養の偏りを補いやすい

納豆とヨーグルトの組み合わせは、たんぱく質、食物繊維、カルシウムなどを一度に取り入れやすい点が魅力です。

一方で、ヨーグルトには基本的に食物繊維がほとんど含まれず、納豆だけではカルシウムを十分に補えない場合があります。

それぞれの食品の長所を生かすことで、普段の食事に不足しがちな栄養素を補いやすくなります。腸活を目的とする場合も、菌の種類だけではなく、菌が利用する食物繊維などの栄養素を意識することが大切です。

【検証資料 2】納豆とヨーグルト食べ合わせの活動歴およびメディア掲載記録(出典:Yahoo!ニュース)

【腸活への期待】納豆とヨーグルトを毎日食べるメリットと限界

納豆とヨーグルトを一緒に食べることが腸活に役立つと考えられる理由は、異なる発酵食品を通じて複数の栄養成分や微生物を取り入れられることにあります。

ただし、腸内環境は単純に善玉菌の数だけで決まるものではありません。食事全体や生活習慣、もともとの腸内細菌の構成など、さまざまな要因が関係しています。

発酵食品と腸内環境の仕組み

人間の腸内には多様な細菌が存在しています。これらは食事から取り入れた栄養素を利用しながら、互いに影響し合って腸内細菌叢を形成しています。

ヨーグルトに含まれる乳酸菌やビフィズス菌は、食品を通じて摂取できる微生物です。一部の菌は消化管を通過する過程で活動し、菌の種類によっては腸内環境に関わる作用が研究されています。

一方、納豆には納豆菌だけでなく、大豆由来の食物繊維やオリゴ糖なども含まれています。これらの成分は、腸内細菌が利用できる栄養源となります。

ここで重要になるのが、プロバイオティクスとプレバイオティクスという考え方です。

  • プロバイオティクス:適切な量を摂取したときに健康上の利益をもたらす生きた微生物。
  • プレバイオティクス:腸内の特定の微生物に利用され、健康上の利益につながる基質。

ヨーグルトの菌はプロバイオティクスとして研究されることがあり、納豆に含まれる食物繊維などは腸内細菌の栄養源という観点から注目できます。

ただし、すべての発酵食品や菌が同じ作用を持つわけではありません。菌株や摂取量、個人差によって結果は異なります。

毎日食べることで期待できる3つのメリット

1. 食物繊維を継続して補給できる

納豆を日常的に取り入れると、食物繊維の摂取量を増やしやすくなります。特に普段から野菜や豆類が不足している人にとっては、手軽な選択肢です。

2. 乳酸菌やビフィズス菌を食品から取り入れられる

ヨーグルトは、乳酸菌を含む食品を継続して食べたい人に適しています。菌が腸内に永続的に定着するとは限らないため、無理のない範囲で継続することが現実的です。

3. 異なる食品群の栄養素を補いやすい

納豆からは植物性たんぱく質やマグネシウム、ヨーグルトからはカルシウムや乳たんぱく質を摂取できます。毎日の食事に組み込むことで、栄養の選択肢を広げられます。

腸内環境が必ず改善するわけではない

注意したいのは、納豆とヨーグルトを毎日食べれば、必ず便秘が解消したり、免疫力が高まったりするわけではないという点です。

便通には、水分摂取量、食物繊維の総量、運動習慣、食事の規則性なども関係しています。

また、乳酸菌やビフィズス菌の健康作用は菌株によって異なります。ある製品の研究結果が、別の製品や別の菌株にも同じように当てはまるとは限りません。

腸活の成果を考える際には、納豆とヨーグルトという2食品だけに注目するのではなく、食生活全体を見直すことが必要です。

【実践編】納豆とヨーグルトのおすすめの食べ方・適切な量・タイミング

納豆とヨーグルトを食生活に取り入れる場合、特別な調理法や複雑なルールは必要ありません。まずは一般的な1食分を目安にし、食べやすい形で続けることがポイントです。

納豆は1パック、ヨーグルトは100g程度から

毎日の食事に取り入れる量の一例として、次の組み合わせが考えられます。

  • 納豆:1パック約40g。
  • プレーンヨーグルト:約100g。

これは取り入れやすい一般的な目安であり、全員に共通する医学的な推奨量や上限量ではありません。

食事全体のエネルギー量やたんぱく質の摂取状況、体質、年齢などによって適量は変わります。すでに十分な量の乳製品や大豆製品を食べている人は、無理に追加する必要はありません。

おすすめの食べ方3パターン

1. 納豆とヨーグルトを別々に食べる

最も簡単で続けやすい方法です。朝食で納豆ご飯を食べ、デザートとして無糖ヨーグルトを食べれば、両方の栄養を無理なく取り入れられます。

必ずしも同じ器に混ぜる必要はありません。味の好みが異なる場合は、別々に食べるほうが継続しやすいでしょう。

2. 納豆とプレーンヨーグルトを混ぜる

意外に思われるかもしれませんが、納豆と無糖ヨーグルトを混ぜる食べ方もあります。

ヨーグルトの酸味が納豆の風味に加わるため、好みは分かれます。少量のヨーグルトから試し、しょうゆやからしなどで味を調整すると食べやすくなります。

ただし、混ぜることで腸活効果が高まると証明されているわけではありません。あくまで食べ方のバリエーションです。

3. ヨーグルトに果物を加え、納豆は食事のおかずにする

ヨーグルトにはバナナやキウイ、季節の果物などを加え、納豆はご飯や野菜と組み合わせる方法です。

果物を加えることで食物繊維やビタミン類も補えます。特に食物繊維の摂取量を増やしたい場合には、納豆だけに頼らず果物や野菜を取り入れることが有効です。

納豆とヨーグルトを食べるタイミングは朝と夜のどちらがよい?

基本的には、朝・昼・夜のどの時間帯でも問題ありません。

ヨーグルトは1日の中で食べる時間に厳密な決まりはなく、日本乳業協会のQ&Aでも、生活習慣に合わせて取り入れる考え方が紹介されています。

食前と食後で比較するなら、食後は胃の中に食べ物があるため、胃酸の影響が弱まる可能性があります。そのため、乳酸菌が生きた状態で腸まで届くことを意識する人は、食後に食べる方法を選んでもよいでしょう。ただし、生きた菌だけが健康作用を持つわけではなく、食後でなければ意味がないということでもありません。

納豆についても、朝食に食べなければならないという決まりはありません。

「納豆は夜に食べるとナットウキナーゼの働きが高まる」という話を見かけることがありますが、夜に食べれば血栓を予防できるといった効果が、食事のタイミングによって確実に得られると考えるのは適切ではありません。

結局のところ、朝食で納豆とヨーグルトを食べる習慣が続けやすい人もいれば、夕食後にヨーグルトを食べるほうが自然な人もいます。生活リズムに合った時間を選びましょう。

【検証資料 3】納豆とヨーグルト食べ合わせに関する近況・インタビュー報道記録(出典:Yahoo!ニュース)

【注意点】納豆とヨーグルトの食べ合わせで気をつけたい人・ケース

納豆とヨーグルトは一般的な食品ですが、誰にとっても無条件に適した組み合わせというわけではありません。特に注意したいのは、服用中の薬、食物アレルギー、乳糖不耐症です。

ワルファリン服用中は納豆を食べない

最も重要な注意点が、抗凝固薬ワルファリンとの相互作用です。

納豆にはビタミンKが豊富に含まれています。さらに納豆菌は、腸内でビタミンK2を産生する性質があります。

ワルファリンはビタミンKの働きを抑えることで血液を固まりにくくする薬です。そのため、納豆を食べると薬の作用が弱まる可能性があります。

独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)は、ワルファリン服用中の納豆摂取を控える必要があると説明しています。

朝にワルファリンを飲み、夜に納豆を食べるという時間調整でも問題は解決しません。納豆の影響は数日間続く可能性があるためです。

なお、すべての血液を固まりにくくする薬が納豆と相互作用するわけではありません。別の抗血栓薬を服用している場合まで一律に納豆を禁止する必要はないため、薬の名称を確認し、医師や薬剤師に相談してください。

大豆アレルギー・乳アレルギーがある場合

納豆は大豆製品であり、ヨーグルトは通常、乳を原料とする食品です。

大豆アレルギーがある人は納豆を避ける必要があります。また、牛乳や乳製品にアレルギーがある人は、通常のヨーグルトを食べないようにしてください。

乳糖不耐症と乳アレルギーは異なるものです。乳糖不耐症は乳糖を十分に消化できないことによる症状であり、乳アレルギーは乳たんぱく質に対する免疫反応です。両者を混同しないことが重要です。

乳糖不耐症の人は少量から試す

ヨーグルトは発酵の過程で乳糖の一部が分解されるため、牛乳よりもお腹に負担を感じにくい人がいます。

しかし、乳糖が完全に除去されているわけではありません。食べた後に腹部膨満感や下痢などが起こる場合は、量を減らす、乳糖を抑えた商品を選ぶなどの対応を検討してください。

加糖ヨーグルトや納豆のたれにも注意

腸活を目的として毎日食べる場合は、商品選びも大切です。

加糖ヨーグルトやフルーツ入りヨーグルトは、製品によって糖類が多く含まれる場合があります。糖類の摂取量が気になる人は、プレーンヨーグルトを選び、果物を自分で加える方法が便利です。

納豆のたれやしょうゆにも食塩が含まれています。塩分を控えている場合は、たれを全部使わない、減塩タイプを選ぶなどの工夫ができます。

納豆とヨーグルトが向いている人・慎重に考えたい人

取り入れやすい人

  • 普段の食事で食物繊維が不足しがちな人。
  • 植物性たんぱく質と乳製品をバランスよく摂りたい人。
  • 発酵食品を日常の食事に取り入れたい人。
  • 朝食や間食の栄養バランスを整えたい人。

慎重に考えたい人

  • ワルファリンを服用している人。
  • 大豆または乳製品のアレルギーがある人。
  • 乳糖不耐症による腹部症状が出やすい人。
  • 食べるとお腹が張る、下痢になるなどの症状が続く人。

体調に問題がない人でも、食べる量を増やしすぎる必要はありません。食事全体のバランスを考えながら取り入れることが大切です。

【プロの結論】納豆とヨーグルトの組み合わせで失敗しない判断基準

納豆とヨーグルトは、栄養面で補い合える発酵食品です。両方を食べることで、納豆由来の植物性たんぱく質や食物繊維と、ヨーグルト由来のカルシウムや乳たんぱく質を取り入れられます。

一方、納豆菌と乳酸菌を同時に摂取することで、腸内の善玉菌が劇的に増える、便秘が必ず解消するなどの特別な効果は確立されていません。

2025年に公開された納豆菌とビフィズス菌の培養研究も、両者の相乗的な増殖を確認したものではありませんでした。腸内環境は微生物同士の関係だけでなく、食物繊維や栄養素の供給、生活習慣などによって複雑に変化します。

そのため、食べ合わせを判断するときは、次の3点を意識するとよいでしょう。

  • 栄養面:納豆の食物繊維・植物性たんぱく質とヨーグルトのカルシウム・乳たんぱく質を補い合う。
  • 継続性:同じ器に混ぜる必要はなく、別々に食べてもよい。自分が続けやすい方法を選ぶ。
  • 安全性:服用中の薬やアレルギー、消化器症状に応じて食品を選ぶ。

腸活は、特定の食品を大量に食べることよりも、日々の食事全体を整えることが基本です。納豆とヨーグルトは、そのための便利な選択肢として活用できます。

納豆とヨーグルトの食べ合わせに関するよくある質問(FAQ)

Q1:納豆とヨーグルトは毎日一緒に食べても大丈夫ですか?
A1:大豆や乳製品にアレルギーがなく、ワルファリンなどの服薬上の制限がなければ、一般的には毎日食べても問題ありません。ただし、必ず毎日両方を食べなければならないわけではなく、食事全体の栄養バランスを優先しましょう。

Q2:納豆菌と乳酸菌は一緒に食べると死んでしまいますか?
A2:一緒に食べたからといって、両方の菌がすべて死滅するわけではありません。それぞれ増殖条件や性質が異なります。2025年に公開された培養研究でも、納豆菌とビフィズス菌の関係が調べられていますが、同時摂取による特別な相乗効果は確認されていません。

Q3:納豆とヨーグルトは朝と夜のどちらに食べると腸活に効果的ですか?
A3:厳密な時間の決まりはありません。朝食でも夕食後でも、自分が続けやすいタイミングで構いません。ヨーグルトは食後に食べる方法もありますが、特定の時間帯だけに効果があると確立されているわけではありません。

Q4:納豆とヨーグルトを混ぜて食べると腸活効果は高まりますか?
A4:混ぜて食べても基本的に問題ありませんが、別々に食べる場合と比較して腸活効果が高まるという十分な臨床的証拠はありません。味や食べやすさを基準に選んでください。

Q5:納豆1パックとヨーグルト100gは食べすぎですか?
A5:一般的な健康な成人にとって、納豆約40gとプレーンヨーグルト約100gは取り入れやすい組み合わせです。ただし、食事全体の量や体質によって適量は変わります。加糖ヨーグルトの糖類や納豆のたれの塩分にも注意しましょう。

Q6:ワルファリンを飲んでいても、ヨーグルトと一緒なら納豆を食べられますか?
A6:食べられません。ヨーグルトと一緒に食べても納豆のビタミンKや納豆菌による影響はなくなりません。また、服薬時間と納豆を食べる時間をずらしても解決しないため、ワルファリン服用中は納豆を避けてください。

まとめ:納豆とヨーグルトは栄養を補い合う食べ合わせ

納豆とヨーグルトは、一緒に食べても基本的に問題のない発酵食品です。納豆には植物性たんぱく質や食物繊維、ヨーグルトにはカルシウムや乳たんぱく質が含まれ、それぞれ異なる栄養面のメリットがあります。

納豆菌と乳酸菌、ビフィズス菌は異なる性質を持つ微生物です。同時に食べることによる特別な相乗効果はまだ十分に解明されていませんが、食事の栄養バランスを整えるという意味では、組み合わせる価値があります。

摂取量は納豆1パック約40g、無糖ヨーグルト約100gを一つの目安にし、朝食や夕食後など、自分が続けやすい時間帯に取り入れるとよいでしょう。

ただし、ワルファリン服用中の人は納豆を避ける必要があります。アレルギーや乳糖不耐症がある場合も、自分の体質に合わせた食品選びが欠かせません。

大切なのは、納豆とヨーグルトを食べること自体を目的にするのではなく、野菜・果物・海藻・穀物なども組み合わせ、腸内細菌が利用できる多様な栄養素を日々の食事から取り入れることです。特別な食べ方にこだわらず、無理なく続けられる食習慣を作ることが、長期的な健康管理につながります。

主な参考資料:文部科学省「食品成分データベース」(2026年6月更新)、厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」、農林水産省「ミルクファン歓喜!ヨーグルトの魅力と愛し方」、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)「ワルファリンと納豆に関するQ&A」、東北大学「科学者の卵養成講座」参加生徒らによる「菌の能力を引き出す―納豆とヨーグルトの食べ合わせ―」(Journal of Science EGGS Volume 8、2025年10月29日公開)。