【2026年版】鉱水とは?硬水・軟水との違い、鉱泉水や湧水との関係と表示の見方を徹底解説
以下、2026年10月時点の公的資料、農林水産省の品質表示ガイドライン、厚生労働省の食品衛生関連資料、消費者庁の最新Q&Aを踏まえた記事原稿です。
ペットボトルのミネラルウォーターを購入すると、原材料名に「水(鉱水)」と書かれている商品を見かけることがあります。鉱水は「こうすい」と読み、ミネラルウォーター類の品質表示に使われる原水の種類の一つです。ポンプなどでくみ上げた地下水のうち、溶存鉱物質によって特徴付けられる水を指します。
ただし、鉱水と硬水は同じ意味ではありません。鉱水は水を採取した方法や地下水の性質に関する分類であり、硬水・軟水はカルシウムやマグネシウムの含有量による分類です。2026年現在も、この違いを理解しておくと、商品のラベルから水の特徴を正しく読み取れます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 鉱水の定義: ポンプなどで取水した地下水のうち、溶存鉱物質などによって特徴付けられる水。
- 硬水との違い: 鉱水は原水の種類、硬水・軟水は硬度による水質の分類。鉱水にも軟水と硬水がある。
- 表示の見方: 原材料名の「水(鉱水)」は水源の種類を示すもので、ミネラル量や品質の優劣を直接表すものではない。
【基本知識】鉱水とは?読み方・定義・ミネラル成分を解説

鉱水の読み方は「こうすい」

鉱水は「こうすい」と読みます。
漢字が似ているため「硬水」と混同されやすいものの、両者は異なる意味を持っています。
鉱水は、ミネラルウォーター類の品質表示ガイドラインで定められている原水の種類です。
農林水産省が制定した「ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン」では、鉱水について、ポンプ等により取水した地下水のうち、溶存鉱物質等により特徴付けられる地下水と定義しています。
ここでいう溶存鉱物質とは、水の中に溶け込んでいる無機質の成分を指します。
地下水は、地中を移動したり、地層の中に滞留したりする過程で、周囲の岩石や地層に含まれる成分を取り込みます。そのため、採水する場所や地質条件によって水に含まれる成分が異なります。
鉱水という表示は、こうした地下水の特徴と取水方法を示すものです。
鉱水に含まれるミネラル成分

鉱水に含まれるミネラルは、水源の地質や地下水の性質によって異なります。
代表的な成分には、次のようなものがあります。
- カルシウム:骨や歯を構成する成分として知られるミネラル
- マグネシウム:体内のさまざまな生理機能に関係するミネラル
- ナトリウム:体液の浸透圧や水分バランスに関係する成分
- カリウム:体内の水分バランスや神経・筋肉の働きに関係する成分
- 炭酸水素イオン:水の味や性質に影響する成分
- シリカ:水中に溶け込むケイ素由来の成分
ただし、これらがすべての鉱水に同じ割合で含まれているわけではありません。
例えば、カルシウムやマグネシウムが比較的多い水もあれば、含有量が少ない水もあります。
鉱水という表示だけでは、ミネラルの種類や含有量までは判断できません。
実際の成分を知りたい場合は、商品の栄養成分表示やメーカーが公開する水質分析結果を確認する必要があります。
【混同注意】鉱水と硬水・軟水の違いは分類基準にある
鉱水と硬水は、どちらも「こうすい」と読むため、同じ種類の水だと思われがちです。
しかし、両者は分類の基準が根本的に異なります。
鉱水は原水、硬水・軟水は硬度による分類
鉱水は、地下水をどのように取水し、どのような特徴を持つ水なのかを示す分類です。
一方、硬水と軟水は、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量を基準にした分類です。
この指標を「硬度」と呼びます。
硬度は、カルシウムとマグネシウムの含有量を炭酸カルシウム相当量に換算して表すものです。数値が高いほど硬水に近く、低いほど軟水に近くなります。
国内で一般的に使われる目安は、次のとおりです。
- 軟水:硬度100mg/L未満
- 中程度の硬水:硬度100〜300mg/L程度
- 硬水:硬度300mg/L以上
ただし、硬度の分類基準は機関や国によって異なります。WHOの分類では120mg/L以上を硬水とする区分もあるため、数値を比較する際は基準の違いにも注意が必要です。
鉱水にも軟水と硬水が存在する
ここが最も重要なポイントです。
鉱水だからといって、必ず硬水になるわけではありません。
例えば、サントリーの公式お客様センターでは、サントリー天然水について「軟水かつ鉱水」に分類されることを説明しています。
つまり、原材料名には「水(鉱水)」と表示されていても、硬度は低く、軟水に該当する場合があるのです。
水の分類を整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | 鉱水 | 軟水 | 硬水 |
|---|---|---|---|
| 分類の基準 | 原水の種類 | 水の硬度 | 水の硬度 |
| 主な判断材料 | 取水方法・溶存鉱物質 | カルシウム・マグネシウムの量 | カルシウム・マグネシウムの量 |
| 硬度の指定 | なし | 低い | 高い |
| ミネラル量 | 水源によって異なる | 比較的少ない | 比較的多い |
| 味の傾向 | 成分によって異なる | まろやかで飲みやすい傾向 | 苦味や重みを感じる場合がある |
このように、鉱水と硬水・軟水は、同じ水に対して異なる観点から付けられる分類です。
軟水・硬水・鉱水の比較で押さえたいこと
水を選ぶ際には、原水の種類だけでなく、実際の硬度を確認することが大切です。
- 飲みやすさを重視するなら、硬度が低めの軟水。
- ミネラルの含有量を重視するなら、カルシウムやマグネシウムの数値を確認。
- 水源や採水方法を知りたいなら、鉱水・鉱泉水・湧水などの原水表示を確認。
鉱水かどうかと、硬水か軟水かは別々に判断することが、商品選びの基本になります。
【原水7種類を比較】鉱水・鉱泉水・湧水・温泉水は何が違う?
ミネラルウォーター類の品質表示ガイドラインでは、原水の種類として、鉱水のほかに浅井戸水、深井戸水、湧水、鉱泉水、温泉水、伏流水などが示されています。
それぞれの違いを理解すると、ラベルに書かれた水の正体が見えてきます。
鉱水と鉱泉水の違い
鉱水と鉱泉水は、どちらも溶存鉱物質によって特徴付けられる地下水です。
違いは主に取水方法と水温にあります。
鉱水はポンプなどを使って取水した地下水です。
一方、鉱泉水は自噴する地下水のうち、水温が25℃未満で、かつ溶存鉱物質などによって特徴付けられるものです。
つまり、ポンプでくみ上げるか、自然に地表へ湧き出すかという点が大きな違いです。
鉱水と湧水の違い
湧水は、地下水が自然に地表へ湧き出している水を指します。
品質表示ガイドラインでは、地下水が不圧地下水か被圧地下水かを問わず、自噴しているものを湧水としています。
鉱水はポンプ等によって取水される地下水であるため、採水方法が異なります。
ただし、どちらも地下水を起源とする点は共通しています。
鉱水と温泉水の違い
温泉水は、品質表示ガイドライン上、自噴する地下水のうち水温が25℃以上のもの、または温泉法第2条に規定される溶存鉱物質等によって特徴付けられる地下水のうち、飲用に適したものを指します。
温泉と聞くと入浴用のお湯を想像するかもしれませんが、温泉水の中には飲用に適したものもあります。
ただし、すべての温泉水が飲めるわけではありません。飲用できるかどうかは、別途確認する必要があります。
ミネラルウォーターの主な原水7種類
それぞれの特徴を整理すると、次のようになります。
| 原水の種類 | 定義・特徴 | 主な取水方法 |
|---|---|---|
| 浅井戸水 | 浅井戸から採取した地下水 | ポンプ等 |
| 深井戸水 | 深井戸から採取した地下水 | ポンプ等 |
| 湧水 | 自然に地表へ湧き出す地下水 | 自噴 |
| 鉱泉水 | 水温25℃未満で、鉱物質などに特徴付けられる自噴地下水 | 自噴 |
| 温泉水 | 水温25℃以上、または温泉法上の要件に該当する飲用適の地下水 | 自噴 |
| 伏流水 | 河川と交わる透水層内を流れる地下水 | 地下の透水層 |
| 鉱水 | 溶存鉱物質などに特徴付けられる地下水 | ポンプ等 |
なお、これらの名称は品質表示上の原水分類です。地質学的な水の性質を完全に分断するものではありません。
【表示の仕組み】鉱水とミネラルウォーターの関係を整理
鉱水という表示を理解するには、ミネラルウォーター類そのものの分類も知っておく必要があります。
実は「鉱水」と「ミネラルウォーター」は、同じ分類階層にある言葉ではありません。
鉱水は原水の種類であり、ミネラルウォーターは原水や製造工程によって区分される製品の名称です。
ミネラルウォーター類は4種類に分類される
農林水産省の品質表示ガイドラインでは、原水と処理方法によってミネラルウォーター類を大きく4つに区分しています。
1.ナチュラルウォーター
特定の水源から採水した地下水を原水とするものです。
処理方法は沈殿、ろ過、加熱殺菌に限られます。
2.ナチュラルミネラルウォーター
ナチュラルウォーターのうち、地下を移動・滞留する過程で地層中の無機塩類が溶解した地下水を原水とするものです。
こちらも沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理は行わない区分です。
3.ミネラルウォーター
ナチュラルミネラルウォーターを原水とし、品質を安定させる目的などでミネラル調整、ばっ気、複数水源の混合といった処理を行ったものです。
4.ボトルドウォーター・飲用水
上記の3種類に該当しない飲用水です。
水道水、蒸留水、純水なども、条件に応じてこの区分に含まれます。
この4分類は、単純なミネラル含有量のランキングではありません。水源と製造工程の違いを示しています。
ラベルの「水(鉱水)」は何を意味する?
実際の商品ラベルでは、次のような表示を見かけます。
- 品名:ナチュラルミネラルウォーター
- 原材料名:水(鉱水)
- 内容量:500ml
- 採水地:商品ごとの採水地域
この場合、品名は製品としての分類、原材料名の括弧内は原水の種類を示しています。
したがって、「ナチュラルミネラルウォーター」と「鉱水」が並んでいても矛盾はありません。
むしろ、製品の分類と水源の情報を別々に表示していると理解するのが正確です。
ミネラルウォーター品質表示ガイドラインの役割
品質表示ガイドラインは、消費者が容器入り飲用水の種類や特徴を把握できるようにするための基準です。
同ガイドラインは平成2年(1990年)3月30日に制定され、平成7年(1995年)2月17日に改正されています。
原材料名には「水」と記載し、その後に括弧を付けて鉱水、鉱泉水、湧水、温泉水などの原水の種類を表示する方法が定められています。
また、ミネラルを添加した場合には、使用した成分を表示するルールもあります。
つまり、ラベルの表示は単なる商品紹介ではなく、水源や製造内容を把握するための情報なのです。
【購入前に確認】鉱水の見分け方と失敗しない選び方
鉱水を見分けるときに、ペットボトルの形や商品名、天然水という文字だけで判断するのは適切ではありません。
最も確実なのは、容器の裏側にある原材料名を確認することです。
原材料名の表示を確認する
原材料名に「水(鉱水)」と書かれていれば、品質表示上の原水が鉱水であることを示しています。
「水(鉱泉水)」「水(湧水)」なども同様に、それぞれ原水の種類を表しています。
ただし、鉱水という表示だけで、含まれるミネラルの量や水の味まで判断することはできません。
硬度とミネラル成分をチェックする
ミネラルの量や飲み心地を知りたい場合は、次の項目を確認しましょう。
- 硬度:カルシウムとマグネシウムの量を示す指標
- カルシウム:水に含まれる主要なミネラルの一つ
- マグネシウム:硬度を構成する主要成分
- ナトリウム:水の味や成分構成に関係する
- カリウム:水に含まれるミネラルの一つ
- pH値:水の酸性・アルカリ性の程度を示す
特に硬度は、飲み心地を比較する際に役立ちます。
同じ鉱水でも硬度が異なれば、口当たりや後味が変わる可能性があります。
鉱水は健康に良い水なのか?
鉱水にはミネラルが含まれていますが、鉱水という名称だけで健康効果が保証されるわけではありません。
また、ミネラルが多ければ多いほど優れた水というわけでもありません。
栄養成分としてのカルシウムやマグネシウムは食事からも摂取できます。飲料水のミネラル含有量だけで栄養状態を判断するのは適切ではありません。
水選びでは、飲みやすさ、成分、価格、用途などを総合的に考えることが大切です。
【2026年最新】鉱水は飲んでも大丈夫?安全性と注意点
鉱水と聞くと、地下水に含まれる鉱物質や自然由来の成分について不安を感じる人もいるかもしれません。
結論からいえば、適切に製造・管理され、食品衛生上の基準に適合した市販の鉱水は、通常の飲用に利用できます。
鉱水だから危険ということはありません。
ただし、地下水であることと、無条件に安全であることは別の話です。
鉱水の安全性はミネラルの量だけでは決まらない
地下水には自然由来のミネラルが含まれる一方、採水地点の環境によっては人為的な汚染物質が混入する可能性もあります。
そのため、ミネラルウォーター類には食品衛生法に基づく規格基準や製造基準が設けられています。
水に含まれる成分だけでなく、採水地点の衛生管理や製造工程も安全性を確保するための重要な要素です。
2026年はPFOS・PFOAの基準にも注目
2025年6月30日、消費者庁と厚生労働省は、ミネラルウォーター類におけるPFOS・PFOAの成分規格を設定しました。
PFOS・PFOAは、有機フッ素化合物PFASに分類される物質です。
新たに設定された基準は、殺菌または除菌を行うミネラルウォーター類について、PFOSとPFOAの合算値で次のとおりです。
0.00005mg/L以下(50ng/L以下)
この基準は2025年6月30日に施行され、2026年4月1日より前に製造・輸入された製品については経過措置が設けられていました。
また、殺菌・除菌を行わない製品についても、原水の管理や環境汚染物質への対応が求められています。消費者庁の2026年6月最終改訂Q&Aでは、対象となる製品の原水管理について、PFOSとPFOAの合算値50ng/Lを当面の目安とする考え方が示されています。
ここで注意したいのは、この規格は「鉱水だけ」に適用されるものではないという点です。ミネラルウォーター類の製造方法や殺菌・除菌の有無によって適用される基準や管理方法が異なります。
2026年に水を選ぶ際は、原水の名称だけでなく、メーカーが公開する品質検査情報にも目を向けたいところです。
鉱水を購入するときの注意点
市販の鉱水を選ぶ際には、次の点を確認しましょう。
- 未開封で容器に破損や異常がないか
- 賞味期限を過ぎていないか
- メーカーが指定する保存方法を守っているか
- 硬度やミネラル成分が自分の好みに合っているか
- 必要に応じてメーカーの水質分析結果を確認できるか
特に開封後は、外部から微生物などが入り込む可能性があります。商品に記載された注意事項に従い、できるだけ早めに飲み切ることが基本です。
【プロの結論】鉱水を選ぶときに本当に見るべき3つの基準
水の表示を読み解くうえで大切なのは、原水、硬度、安全性をそれぞれ独立した情報として捉えることです。
第一に、原水の種類を確認すること。
鉱水、鉱泉水、湧水などの表示から、水がどのように採取されたものかを把握できます。
第二に、硬度とミネラル成分を確認すること。
飲みやすさを重視するなら硬度、成分の違いを知りたいならカルシウムやマグネシウムなどの数値を比較します。
第三に、安全性は製品の品質管理情報から判断すること。
鉱水という名前だけで安全性や健康効果を決めることはできません。製造者の情報、品質検査、保存方法などを確認する必要があります。
つまり、鉱水は水の優劣を表す言葉ではなく、水源と採水方法を理解するための手がかりです。
この視点を持つだけで、ミネラルウォーター選びの判断基準は大きく変わります。
【鉱水とは】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:鉱水と硬水は同じものですか?
鉱水と硬水は異なります。鉱水はポンプなどで取水した、溶存鉱物質によって特徴付けられる地下水です。一方、硬水はカルシウムとマグネシウムの含有量が多く、硬度が高い水を指します。鉱水には軟水も硬水も存在します。
Q2:鉱水は必ずミネラルが豊富で、硬度も高いのですか?
必ずしもそうではありません。鉱水は原水の種類を示す分類であり、ミネラルの含有量や硬度に一律の基準はありません。実際の成分や硬度は商品ごとの表示を確認してください。
Q3:鉱水は毎日飲んでも大丈夫ですか?
食品衛生上の基準に適合した市販の鉱水であれば、通常の飲用に利用できます。ただし、商品ごとにミネラル成分や硬度は異なります。特定の成分について摂取制限がある場合は、成分表示を確認し、必要に応じて医師や管理栄養士に相談してください。
まとめ:鉱水の意味を理解して自分に合う水を選ぼう
鉱水とは、ポンプなどによって取水した地下水のうち、溶存鉱物質などによって特徴付けられる水です。読み方は「こうすい」で、ミネラルウォーター類の品質表示ガイドラインにおける原水の種類の一つです。
硬水・軟水との最大の違いは、分類の基準にあります。鉱水は原水の種類を示し、硬水と軟水はカルシウムやマグネシウムによる硬度を示します。そのため、鉱水でありながら軟水に該当する商品も存在します。
また、鉱泉水、湧水、温泉水も、それぞれ採水方法や水温、地下水の性質によって区分されています。
2026年現在は、PFOS・PFOAなどの水質管理に関する基準も整備されており、ミネラルウォーターの安全性を確認するうえでは、原水表示だけでなく品質管理情報にも目を向けることが大切です。
鉱水という文字だけで水の良し悪しを判断しないこと。原水の種類・硬度・ミネラル成分・品質管理の4点を確認すること。 これが、自分に合ったミネラルウォーターを選ぶための基本です。
主な根拠資料: 農林水産省の品質表示ガイドライン、厚生労働省のミネラルウォーター類製造に関する衛生管理資料、消費者庁の2026年6月改訂PFAS関連Q&A、サントリー公式お客様センター。