【仕事内容】国際霊柩送還士は何をする?遺体を海外から日本へ届ける仕事の全貌

目次

国際霊柩送還士の仕事は、遺体を飛行機や車で運ぶだけではありません。海外で亡くなった人を遺族のもとへ送り届けるため、現地の医療機関、警察、行政機関、日本大使館・総領事館、航空会社、葬儀会社など、多数の関係者と連携します。

実際の業務は、大きく次の5つに分けられます。

1. 現地の死亡確認と関係機関との調整

国際霊柩送還士

海外で日本人が亡くなった場合、まず現地の病院や医師による死亡確認が行われます。

事故や事件、原因不明の死亡では、警察や検視当局による調査が必要になる場合もあります。現地の法律に基づく手続きが終了しなければ、遺体を国外へ搬送できません。

国際霊柩送還士は、現地の葬儀会社や関係機関と連絡を取り、搬送に必要な条件を整えます。

2. 国際遺体搬送に必要な書類の準備

国際霊柩送還士

死亡証明書、遺体の身元確認書類、防腐処置証明書など、国や地域によって異なる書類を収集します。

書類の不備や翻訳の誤りがあると、出国手続きや航空輸送に支障が生じるため、細かな確認が欠かせません。

3. 遺体の衛生管理・修復・防腐処置

国際霊柩送還士

長時間の航空輸送に備え、衛生面や保存状態を整えます。

必要に応じてエンバーミングを実施し、遺体の消毒、防腐、修復、洗浄、化粧、着衣などを行います。

事故や病気によって外見に損傷がある場合には、遺族が故人と対面できるよう、専門的な修復技術が求められることもあります。

4. 航空輸送・通関・国内搬送

海外から日本への遺体搬送では、通常の旅客手荷物とは異なる貨物輸送の手続きが必要です。

航空会社の輸送条件に従って棺や梱包を準備し、必要な通関・出国手続きを行います。

日本到着後も業務は終わりません。空港で遺体を受け取り、国内の安置施設や葬儀場など、遺族が指定する場所まで搬送します。

5. 遺族への説明と精神的なサポート

忘れてはならないのが、遺族とのコミュニケーションです。

突然の海外での訃報に接した家族は、言葉の壁、現地の制度、費用、搬送までの日数など、複数の問題に直面します。

専門スタッフには、事務的な説明だけでなく、遺族の気持ちに配慮した対応が求められます。

エアハース・インターナショナルの事業紹介でも、国際間の遺体・遺骨搬送を専門業務として掲げ、必要に応じて港湾関係者、警察、海上保安部などとの連携を行うと説明されています。

【国際遺体搬送の手続き】海外で亡くなった場合の流れと必要書類

海外で亡くなった人を日本へ連れ帰るには、現地の法律と日本側の手続きを両方理解する必要があります。

外務省は、海外で死亡した場合について、まず現地関係当局の法的手続きに委ね、その手続きが終了してから日本への搬送が可能になると案内しています。

また、日本大使館や総領事館は、遺体の火葬や日本への搬送に関する助言・情報提供を行っています。

海外で亡くなってから帰国するまでの基本的な流れ



現地で死亡を確認

医師による死亡確認、死亡証明書の発行。必要に応じて警察や検視当局による調査。


日本大使館・総領事館へ相談

現地の法制度、必要書類、搬送に関する手続きなどを確認。


現地葬儀会社と搬送業者の手配

遺体の引き取り、保管、処置、航空輸送に向けた準備。


必要書類の取得と防腐処置

死亡証明書、搬送関連証明書などを準備し、航空会社の条件に応じて遺体を処置。


出国・航空輸送

現地の行政手続きや通関を経て、日本へ向けて輸送。


日本到着・国内搬送

空港で遺体を引き受け、国内の安置先や葬儀場へ搬送。

この流れは一般的なモデルです。死亡した国、死因、航空会社、現地の法律によって順番や必要な手続きは変わります。

国際霊柩送還で必要になる主な書類

書類 主な役割
故人のパスポート 身元・国籍の確認
死亡証明書 現地で死亡した事実の証明
死体検案書 検視・検案が必要なケースでの死亡確認
遺体証明書 遺体の身元や状態に関する確認
エンバーミング証明書 防腐処置を実施したことの証明
非感染証明書 感染症に関する輸送条件への対応
搬送許可関連書類 現地から遺体を搬出するための手続き

すべての国で同じ書類が必要になるわけではありません。

例えば、在米日本大使館は、アメリカから遺体を航空機で搬送する場合、死亡証明書、非感染証明書、防腐証明書などが必要になると案内しています。

また、死亡証明書には日本語訳が必要になるケースもあります。

火葬して遺骨を送る場合との違い

海外で亡くなった場合、必ずしも遺体のまま日本へ戻す必要はありません。

現地で火葬し、遺骨を日本へ持ち帰る方法もあります。

比較項目 遺体搬送 遺骨搬送
搬送対象 故人の遺体 火葬後の遺骨
主な手続き 死亡証明・搬送許可など 死亡証明・火葬証明など
防腐処置 輸送条件に応じて必要 通常不要
輸送方法 専用の航空貨物輸送など 航空会社の規則に従う
費用 一般に高額になりやすい 遺体搬送より抑えられる場合がある

どちらを選ぶかは、遺族の希望、宗教・文化的な事情、現地の制度、費用などによって決まります。

【資格・なるには】国際霊柩送還士に国家資格は必要?エンバーミング資格との違い

国際霊柩送還士を目指す人が最初に知っておきたいのは、国際霊柩送還士という名称の国家資格は存在しないという点です。

医師や看護師のように、国家試験に合格しなければ就けない職業ではありません。

この名称は、佐々涼子さんのノンフィクション作品を通じて広く知られるようになったもので、実際の採用では国際搬送スタッフ、遺体搬送スタッフ、レストレーションスタッフ、オペレーターなど、業務内容に応じた職種名が使われます。

国際霊柩送還士になるために役立つスキル

主に次の能力が評価されます。

- 語学力: 英語を中心に、海外の葬儀会社や行政機関と意思疎通できる能力。
- 事務処理能力: 死亡証明書、搬送書類、申請書類などを正確に扱う力。
- 調整能力: 時差や国ごとの制度の違いを理解し、関係者をまとめる力。
- 衛生管理の知識: 遺体の取り扱い、感染対策、防腐処置などの知識。
- 精神的な安定性: 突然の訃報や遺族の悲しみに向き合える姿勢。
- 運転技能: 国内の霊柩搬送を担当する場合に必要となる運転能力。

すべてを最初から身につけている必要はありません。応募する職種によって必要な能力は異なります。

エンバーマーの資格は必要?

ここは混同されやすいポイントです。

エンバーマーは、遺体の衛生保全や防腐、修復などを専門とする技術職です。

一方、国際霊柩送還士は、国際搬送全体を調整する職業領域を指します。

つまり、国際霊柩送還士として働く人が全員エンバーマーであるわけではありません。

エンバーミングの技術を専門的に身につけたい場合は、一般社団法人日本遺体衛生保全協会(IFSA)が認定する養成課程と資格制度があります。

2026年に公開されている養成校の募集要項では、日本ヒューマンセレモニー専門学校のエンバーミング学科について、次の内容が案内されています。


IFSA認定エンバーマーを目指す場合


修業年限
2年間


1年目納付金
130万円


2年目納付金
115万円


別途費用
1年目21万円・2年目11万円

2026年実績。卒業後にIFSAの資格認定試験を受験する必要があります。養成校の卒業だけで資格取得や就職が保証されるわけではありません。

葬祭ディレクター資格は取得した方がいい?

葬祭ディレクター技能審査は、葬儀の企画、運営、接遇などに関する技能を評価する制度です。

厚生労働省認定の技能審査であり、国際霊柩送還士の資格とは異なります。

2026年度の受験資格は次のとおりです。

等級 受験資格
2級 葬祭実務経験2年以上
1級 葬祭実務経験5年以上、または2級合格後2年以上の実務経験

葬祭ディレクターの知識は、遺族対応や葬儀全体の理解に役立ちます。特に国際搬送後の国内葬儀まで一貫して支援したい人には、取得を検討する価値があります。

【求人・年収】国際霊柩送還士の就職先と収入の実態

国際霊柩送還士として働きたい場合、一般的な葬儀会社だけでなく、海外遺体搬送を専門とする会社も就職先の候補になります。

代表的な企業として知られているのが、エアハース・インターナショナル株式会社です。

エアハース・インターナショナルとは?


設立:2003年12月
代表者:木村利惠氏
所在地:東京都大田区・羽田空港地区
事業:国内外の遺体・遺骨送還業務
登録・免許:一般貨物自動車運送事業(霊柩限定)

同社は2003年に法人化され、海外の葬儀関連ネットワークを構築してきました。2012年には『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』が刊行され、2023年にはAmazon Originalドラマの監修・協力も担当しています。

実際に募集されている仕事の種類

同社の公式採用情報では、次の職種が紹介されています。

職種 主な仕事内容 求められる能力
レストレーションスタッフ 遺体の処置・修復・防腐・化粧・着替え 衛生管理・専門技術
霊柩自動車運転 国内の遺体搬送 運転技能・安全管理
オペレーター(役務管制者) 海外関係者との連絡・送還調整 語学力・事務処理
営業職 営業活動・顧客対応 提案力・コミュニケーション
事務職 一般事務・専門事務 正確な事務処理
秘書職 役員の業務調整 管理能力・調整力

注目したいのは、国際霊柩送還の仕事が、必ずしも遺体を直接扱う業務だけではないことです。

外国語を使った調整、書類作成、車両運転、遺体の修復など、それぞれ異なる専門性を持ったスタッフが業務を分担しています。

国際霊柩送還士の年収はいくら?

年収については、注意が必要です。

国際霊柩送還士という職種単独の公的な平均年収統計は確認できず、専門会社の公開採用情報にも一律の給与額は掲載されていません。

そのため、特定の金額を業界全体の平均年収として紹介することは適切ではありません。

実際の収入を左右するのは、次のような条件です。

- 事務職・運転職・技術職・管理職のどれに就くか
- 国際搬送の実務経験があるか
- 英語などの語学力があるか
- エンバーミングや遺体修復の技術を持っているか
- 夜間・休日の緊急対応や時間外勤務があるか
- 勤務先の規模、地域、給与制度

特に海外搬送の調整担当者は、一般的な事務能力だけでなく、海外との連絡や複雑な書類手続きへの対応力が必要です。

年収を比較する場合は、基本給だけでなく、時間外手当、緊急対応手当、賞与、休日数なども確認する必要があります。

求人を探すときに使いたい検索ワード

求人サイトや企業の採用ページでは、次の職種名で探すと関連求人を見つけやすくなります。

- 国際遺体搬送スタッフ
- 海外遺体搬送スタッフ
- 遺体搬送スタッフ
- レストレーションスタッフ
- 霊柩自動車運転手
- 葬祭関連オペレーター
- エンバーマー

求人票では、海外搬送に携われるか、研修制度があるか、未経験者を採用しているかを確認してください。

また、国際搬送の実務を担当するのか、国内の霊柩車運転だけなのかによって、入社後の仕事内容は大きく変わります。

【海外遺体搬送の費用と実態】100万円以上かかる理由とは?

海外で亡くなった人を日本へ搬送する場合、家族にとって大きな負担となるのが費用です。

海外からの遺体搬送は、一般的な国内の寝台車による搬送とは違い、国際航空貨物の運賃、現地の葬儀会社への支払い、棺や梱包、防腐処置、書類作成などが必要になります。

海外から日本への遺体搬送費用の目安

2026年に公開されている葬儀関連事業者の料金情報では、海外から日本への遺体搬送は、おおむね100万~150万円程度が一つの目安として紹介されています。

ただし、これは全国共通の料金ではありません。

具体的な公開料金例を比較すると、次のようになります。

事業者・料金例 公開されている費用 注意点
小さなお葬式の解説 約100万~150万円 一般的な費用目安
PDR West Japan 基本50万円+処置21万円~ 航空運賃などは別途
イフケア北九州 アジア約100万円~ 距離や保管期間で変動
イフケア北九州 豪州など約150万円~ 個別見積もりが必要
イフケア北九州 アフリカ・中南米約180万円~ 地域や輸送条件で変動

PDR West Japanでは、航空輸送用の棺や梱包、納棺手数料、現地対応などを含む基本パッケージを50万円、防腐処置を21万円からと案内しています。航空運賃、国内搬送費、保管料、関係書類の費用などは別途です。

なぜ海外遺体搬送は高額になるのか?

主な理由は5つあります。

1. 国際航空貨物の運賃

遺体は一般的な旅客手荷物ではなく、航空会社の定める貨物輸送条件に従って搬送します。輸送距離や経由地、航空会社によって費用が変わります。

2. エンバーミングなどの処置費用

長距離輸送に備えた衛生管理や防腐処置が必要になる場合があります。

3. 専用棺・梱包費用

航空輸送に適した棺や梱包資材、納棺作業などに費用がかかります。

4. 現地の行政手続き・書類作成費用

死亡証明書の取得、翻訳、搬送許可、現地葬儀会社との調整などが必要です。

5. 遺体の保管・国内搬送費用

書類手続きに時間がかかった場合、現地での保管費用が増加することがあります。日本到着後の搬送費用も必要です。

海外旅行保険で費用は補償される?

海外旅行保険では、契約内容によって死亡後の遺体搬送費用や救援者費用などが補償対象になる場合があります。

ただし、補償範囲、限度額、搬送先、手配方法は保険商品によって異なります。

家族が独自に搬送業者を手配する前に、保険会社の緊急連絡先へ連絡し、指定の手続きや費用負担の条件を確認することが大切です。

国際霊柩送還士の実態はドラマと違う?

ドラマでは、緊急事態に直面したスタッフが現地へ飛び、困難な状況を乗り越えて故人を家族のもとへ届ける姿が描かれます。

しかし実際の業務では、書類の確認、現地業者との連絡、航空会社との調整、法令遵守、搬送スケジュールの管理など、地道な事務作業も大きな割合を占めます。

さらに、現地の葬儀会社によって対応品質に差があることも課題です。

佐々涼子さんは、JBpressのインタビューで、現地の葬儀会社によっては遺体の状態が十分に整わないまま帰国するケースがあり、遺族が長く心の傷を抱えることにつながると指摘していました。

国際霊柩送還の専門性は、単に遺体を運ぶ能力ではなく、帰国後に遺族が故人と向き合える状態を整えることにもあります。

【2026年最新】『エンジェルフライト』と国際霊柩送還士の関係

国際霊柩送還士という仕事を語るうえで欠かせないのが、佐々涼子さんのノンフィクション作品『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』です。

作品、実際の専門会社、ドラマ、2026年の映画には、それぞれ明確なつながりがあります。

佐々涼子のノンフィクション作品が伝えた現場


著者:佐々涼子
単行本:2012年刊行
文庫版:2014年11月20日発売
受賞:第10回開高健ノンフィクション賞

佐々さんは、海外で亡くなった人を故国へ送り届ける専門会社と、そこで働く人々を長期にわたって取材しました。

集英社の作品紹介では、創業者、社員、遺族、新入社員、ドライバーなど、さまざまな立場から国際霊柩送還の現場を描いた作品として紹介されています。

遺体の搬送という技術的な仕事にとどまらず、遺族が最後に故人と対面することの意味や、国境を越えた弔いのあり方を考えさせる内容です。

佐々涼子さんは2024年9月1日に56歳で亡くなりました。『エンジェルフライト』を通じて、一般には知られにくかった仕事を世の中に伝えた功績は、2026年現在もこの職業を知るための重要な手がかりになっています。

実在するエアハース・インターナショナルとの関係

エンティティ 関係 確認できる内容
佐々涼子 著者 実際の国際霊柩送還の現場を取材
エアハース・インターナショナル 取材対象・業務監修 2003年設立。2023年のドラマにも協力
『エンジェルフライト』 原作 第10回開高健ノンフィクション賞を受賞
Amazon Originalドラマ 映像化作品 2023年3月に配信開始
『エンジェルフライト THE MOVIE』 2026年の続編映画 2026年2月13日からPrime Videoで世界独占配信
IFSA 関連専門団体 エンバーミングの適正な実施・普及を推進

この関係から分かるのは、作品が架空の職業をゼロから作ったわけではないということです。

実際に国際遺体搬送を専門とする会社が存在し、その仕事を取材したノンフィクションが出版され、映像作品へと発展しました。

2026年2月13日公開『エンジェルフライト THE MOVIE』

2026年の大きな動きが、続編映画『エンジェルフライト THE MOVIE』の公開です。

Prime Videoの公式発表によると、2026年2月13日から240以上の国と地域で世界独占配信が始まりました。

主演は前作に続いて米倉涼子さん。原作は佐々涼子さんのノンフィクションで、脚本は古沢良太さん、監督は堀切園健太郎さんです。

また、国際霊柩送還の監修には、エアハース・インターナショナルの木村利惠氏、木村利幸氏が参加しています。

ドラマや映画をきっかけに職業を知った人にとって、実際の仕事を理解するうえで大切なのは、映像で描かれる感動的な場面の背景にある専門的な実務です。

書類、法律、衛生管理、航空輸送、遺族対応という複数の業務が組み合わさって、初めて国際送還が成立します。

【プロの結論】国際霊柩送還士に向いている人・目指す前に知っておきたい現実

国際霊柩送還士は、一般的な葬祭業とは異なる専門性を持つ仕事です。

特に、海外との連携、法的な手続き、遺体の衛生管理という3つの領域が密接に結びついています。

目指す際には、仕事への関心だけでなく、自分がどの業務を担当したいのかを明確にすることが大切です。

向いている人の特徴

- 人の気持ちに配慮できる人: 遺族の悲しみを理解し、落ち着いて対応できる。
- 細かい確認が得意な人: 書類や法律上の条件を正確に確認できる。
- 語学に抵抗がない人: 外国の関係機関と粘り強く連絡できる。
- 冷静に判断できる人: 予期しないトラブルや緊急対応にも落ち着いて対処できる。
- 専門技術を学び続けられる人: 衛生管理、修復、搬送に関する知識を継続して習得できる。

反対に、慎重に考えたい人

遺体を扱うことに強い抵抗がある人、精神的な負担を受けやすい人、緊急の予定変更に対応できない人は、仕事内容を十分に理解したうえで判断する必要があります。

また、ドラマのような劇的な仕事だけを期待している人にも、実際の業務とのギャップが生じる可能性があります。

書類作成や関係者との調整など、地道な業務を正確に続ける姿勢が必要です。

未経験から目指すなら、この順番がおすすめ



葬祭・搬送業界の仕事を知る

一般葬儀会社、遺体搬送会社、国際搬送専門会社の仕事内容を比較する。


自分の適性に合う職種を選ぶ

語学・事務ならオペレーター、運転が得意なら霊柩車運転、技術を身につけたいならレストレーションやエンバーミングを検討する。


必要な資格・技術を習得する

運転免許、葬祭ディレクター技能審査、IFSA認定エンバーマーなど、目指す職種に必要なものを選ぶ。


専門会社や関連企業の求人を調べる

未経験者の受け入れ、研修内容、海外搬送への参加機会、勤務条件を確認する。


現場経験を積む

国内搬送、遺族対応、書類管理などの基礎を身につけ、担当できる業務の幅を広げる。

大切なのは、最初から国際搬送のすべてを担当しようとしないことです。自分の専門領域を持ち、現場で経験を積むことが現実的なキャリア形成につながります。

【国際霊柩送還士に関するよくある質問(FAQ)】

Q1:国際霊柩送還士になるための国家資格はありますか?

A1:ありません。国際霊柩送還士という名称の国家資格制度はなく、勤務先や担当業務に応じた専門知識・技能が求められます。

Q2:国際霊柩送還士になるには英語が必須ですか?

A2:すべての職種で必須ではありません。ただし、海外の葬儀会社や行政機関と連絡するオペレーターなどでは、英語を中心とした語学力が役立ちます。

Q3:国際霊柩送還士の年収はいくらですか?

A3:職種単独の公的な平均年収は確認できません。勤務先、経験、担当業務、時間外勤務などによって異なるため、個別の求人条件を確認する必要があります。

Q4:エンバーマーの資格がないと働けませんか?

A4:必ずしも必要ではありません。国際搬送には書類調整や運転などの職種もあります。ただし、エンバーミングや専門的な修復を担当する場合は、IFSA認定などの専門教育・資格が重要になります。

Q5:海外から日本へ遺体を搬送する費用はいくらですか?

A5:公開されている事業者の料金例では、約100万~150万円程度が一つの目安です。国や距離、航空運賃、遺体の状態、保管日数などによっては、それ以上になる場合もあります。

Q6:エアハース・インターナショナル以外にも国際遺体搬送を扱う会社はありますか?

A6:あります。葬儀会社や海外遺体搬送専門の事業者などがサービスを提供しています。業務範囲、対応国、費用、実績、緊急対応体制などを比較することが大切です。

Q7:『エンジェルフライト』は実話ですか?

A7:佐々涼子さんの原作は実在する専門会社や社員、遺族などへの取材を基にしたノンフィクションです。ドラマや映画は、その原作を基にした映像作品であり、映像上の人物や出来事のすべてが実在の記録と同一というわけではありません。

まとめ:国際霊柩送還士は国境を越えて故人と遺族をつなぐ専門職

国際霊柩送還士は、海外で亡くなった人を故郷へ送り届けるために、国際手続き、航空輸送、遺体の衛生管理、修復、遺族対応などを担う専門職です。

2026年現在、職業そのものに国家資格はありませんが、担当業務に応じて語学力、運転技能、葬祭知識、エンバーミング技術などが必要になります。

就職先を探す際には、エアハース・インターナショナルのような専門会社や、海外遺体搬送を扱う葬祭関連企業の採用情報を確認することが第一歩です。

年収については公的な職種別統計がないため、求人ごとの給与や勤務条件を比較することが欠かせません。また、海外遺体搬送の費用は100万円を超えるケースもあり、現地の法律や輸送条件によって大きく変わります。

佐々涼子さんの『エンジェルフライト』や2026年公開の映画を通じて、この仕事に関心を持った人も多いはずです。

しかし、国際霊柩送還士の本質は、単に遺体を運ぶことではありません。国境や制度の違いを乗り越え、遺族が故人と最後のお別れをするための環境を整えることにあります。

専門知識と人への配慮、その両方を必要とする仕事。それが国際霊柩送還士です。