【歴代CMを振り返る】長谷工の広告に出演した人物とシリーズの変遷

目次

長谷工のCMは、時代によって広告の切り口が変化しています。2013年にはテレビCMを約20年ぶりに再開し、「長谷工だからわかるんだ」シリーズを展開。その後、マンション管理や修繕、長寿命化、高齢者住宅、街づくりなど、グループが手がける事業を幅広く紹介してきました。

【検証資料 1】長谷工 cmの当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

歴代出演者のなかでも、特に印象的なのが元プロボクサーの内藤大助さんです。長谷工の公式広告アーカイブには、内藤さんが出演した複数のCMが記録されています。

2013年:テレビCMを約20年ぶりに再開

長谷工 cm

長谷工の広告史における大きな転換点が2013年です。公式の広告ライブラリーによると、この年にテレビCMを約20年ぶりに再開しました。

展開されたのは「長谷工だからわかるんだ」シリーズです。マンションを建設するだけでなく、入居後の管理や修繕まで対応できる企業グループとして、蓄積した施工経験を強みとして打ち出しました。

建物をつくる技術だけではなく、完成後の暮らしまで支えることを伝える広告だった点が特徴です。

2014~2016年:管理・修繕から高齢者住宅まで事業を拡大

長谷工 cm

2014年には「管理も修繕もわかるんだ」篇が登場。マンションの管理と修繕に焦点を当て、建設後も続く長谷工グループの役割をアピールしました。

2015年は「思い出を、ふやそう。」という高齢者住宅の広告を展開。マンションの設計・施工・管理にとどまらず、高齢者住宅の運営も含めて人生を支える姿勢を表現しました。

2016年には「長寿命化も建替えもわかるんだ」篇を公開。マンションを長く使うための改修や、建替えという将来の選択肢まで取り上げています。

2017~2020年:内藤大助さんが出演したCM

長谷工 cm

歴代出演者のなかでも、内藤大助さんは長谷工の広告と関係が深い人物です。

2017年の「住優師だからわかるんだ」篇では、長谷工リフォームの専門チーム「住優師」を紹介。長谷工の公式広告アーカイブでは、内藤さんについて元WBCチャンピオンであり、元「住優師」として紹介されています。

住優師とは、マンションの設計・管理・修繕・改修などの実務経験を持ち、知識と経験を備えた調査診断の専門チームです。ボクシングのチャンピオンという知名度に加え、マンションの専門知識を持つ人物として起用された点が興味深いところです。

その後も2018年の「仕事探しもわかるんだ」篇、2020年の「戸建ては細田工務店」篇に出演しています。内藤さんの出演は一つのCMに限定されず、長谷工グループの複数事業を紹介する広告に広がっていました。

歴代CMの主な転換点

長谷工コーポレーション公式広告ライブラリーをもとに整理

- 2013年:「長谷工だからわかるんだ」。テレビCMを約20年ぶりに再開。
- 2014年:「管理も修繕もわかるんだ」。マンション管理・修繕を訴求。
- 2015年:「思い出を、ふやそう。」。高齢者住宅事業を紹介。
- 2016年:「長寿命化も建替えもわかるんだ」。マンション再生をテーマに展開。
- 2017年:「住優師だからわかるんだ」。内藤大助さんが出演。
- 2018年:「仕事探しもわかるんだ」。内藤さんが再登場。
- 2020年:「長谷工の品質」「戸建ては細田工務店」「マンション住むなら長谷工」などを展開。
- 2021年:「新・管理も修繕もわかるんだ」「長谷工の協力会社」など、現場を支える人々にも焦点を当てる。
- 2025年11月:「思いを、はせる。」シリーズを開始。
- 2026年:「心は選手とともに 2026」篇で全日本大学駅伝を応援。

【曲・音楽の正体】長谷工CMのサウンドロゴは誰が歌っている?

長谷工のCMを語るうえで欠かせないのが、「マンションのことなら長谷工」というおなじみのメロディーです。

この音楽は一般的なテレビCMのBGMというより、企業名やブランドメッセージを短い旋律で印象づけるサウンドロゴとして認知されています。

「マンションのことなら、長谷工」は2013年から使用

広告・クリエイティブ専門誌『ブレーン』の2026年3月公開記事では、長谷工のサウンドロゴが2013年から使用されてきたことが紹介されています。

このメロディーは、長谷工の企業名とマンション事業を結びつける役割を果たしてきました。CMの映像を細かく覚えていなくても、最後の音楽を聞けば企業名を思い出せるという仕組みです。

また、2025年からの新CMシリーズでは、従来のサウンドロゴを新しいブランドメッセージに合わせてアレンジする方向性が示されています。おなじみの音の資産を残しながら、新しい広告表現へつなげている点が特徴です。

サウンドロゴの作詞・作曲者は?

JOYSOUNDの楽曲データベースには、「長谷工グループ サウンドロゴ(マンションのことなら長谷工♪)」という楽曲が登録されています。

同データベースに掲載されている情報は次のとおりです。

- 楽曲名:長谷工グループ サウンドロゴ(マンションのことなら長谷工♪)
- 歌唱名義:長谷工グループ(ヌーマンボイス)
- 作詞:中井川功
- 作曲:岩井克之
- 楽曲の長さ:12秒

つまり、長谷工のCMでおなじみの短いメロディーは、カラオケでも独立したサウンドロゴとして扱われています。一般的なアーティストのヒット曲とは異なる、企業独自の音楽資産です。

2026年のCMにも同じ曲が使われている?

ここは少し整理が必要です。2026年の駅伝応援篇と、染谷将太さん・森田望智さんが出演する企業CMは、広告の目的や映像のテーマが異なります。

2025年開始の「思いを、はせる。」シリーズでは、CMのストーリーボードに「思いを、はせる。長谷工♪」という締めくくりが記されています。これは従来のサウンドロゴを新しいブランドメッセージと結びつけた表現です。

一方、2026年の駅伝応援篇については、公式広告情報で特定の市販楽曲やアーティスト名が主題歌として案内されているわけではありません。したがって、特定の歌手の楽曲がCM曲として採用されたと考えるより、企業広告の音響表現とサウンドロゴを区別して捉えるのが適切です。

【ブランドメッセージの変化】長谷工はなぜ「思いを、はせる。」を掲げたのか?

2025年から始まった「思いを、はせる。」シリーズは、長谷工の企業広告における新しい方向性を示しています。

従来のCMでは、マンションの施工実績や管理・修繕の技術、グループが提供するサービスを具体的に紹介する内容が目立ちました。それに対して新シリーズは、マンションをつくる人間が、そこに住む人の将来をどのように想像しているかに焦点を当てています。

2025年4月の中期経営計画が背景

広告専門誌『ブレーン』の記事では、2025年4月にスタートした中期経営計画と、新しいブランドメッセージの策定が関連づけられています。

長谷工グループの公式ブランドサイトでは、このメッセージを、住む人の希望や不安を想像することから、土地の選定、設計、施工、管理、リフォームまで考えていく姿勢として説明しています。

長谷工は、思いをはせる

短い言葉ですが、対象はマンションの購入者だけではありません。そこに住む人、これから家族を迎える人、高齢になっても安心して暮らしたい人など、さまざまな生活者を想定した考え方です。

従来の「わかるんだ」から「思いを、はせる。」へ

この変化を理解するには、過去と現在の広告の訴求方法を比べると分かりやすくなります。

- 「長谷工だからわかるんだ」:施工実績や経験に基づく技術力、管理・修繕の専門性を伝える。
- 「マンション住むなら長谷工」:住宅ブランドや分譲マンションの魅力を印象づける。
- 「思いを、はせる。」:住む人の未来を想像し、安全性や快適性を考える企業姿勢を伝える。

これは過去の技術訴求を捨てたという意味ではありません。技術や施工実績を、最終的に誰のために生かすのかという視点を前面に出した変化です。

例えば、耐震性を考える場合、建物が倒れないという性能だけではなく、地震後に配管が使えるか、住民が日常生活に戻れるかまで考える。こうした具体的な内容をCMのストーリーに落とし込んだ点に、新シリーズの特徴があります。

【見間違えやすいポイント】長谷工の最新CMと歴代CMを正しく見分ける方法

「長谷工CM」と検索すると、染谷将太さんの企業広告、駅伝応援CM、内藤大助さんが出演した過去のCMなどが同時に表示されることがあります。

これらはすべて長谷工グループの広告ですが、制作された時期も、伝えたい内容も異なります。

CMの場面から判別する

- 襷を渡す選手や伊勢路が登場する:2026年の「心は選手とともに」篇。
- 建設予定地で先輩と後輩が会話する:染谷将太さん・森田望智さんの「暮らす人に、思いをはせる」篇。
- 銭湯やマッサージチェアの高齢男性が登場する:「暮らしの安全に、思いをはせる」篇。
- 内藤大助さんが登場する:2017年以降の「わかるんだ」シリーズなど。
- 「マンションのことなら長谷工♪」が流れる:おなじみの企業サウンドロゴ。

長谷工CMを調べるときの判断基準

広告の内容を調べるなら、最初に確認したいのは出演者だけではありません。CMのタイトルと公開年をセットで確認すると、別のシリーズとの混同を防げます。

特に「最新CM」という検索語は注意が必要です。2026年の駅伝応援篇が最新の公開広告として紹介されていても、染谷さんと森田さんの出演する企業ブランドCMが2026年に新たに制作されたという意味にはなりません。公式広告ライブラリーでは、企業ブランドCMは2025年11月開始、駅伝応援CMは2026年版としてそれぞれ別に掲載されています。

また、長谷工のCMを企業広告として評価したい人には、出演者の知名度だけでなく、CMが紹介する事業やメッセージにも注目することをおすすめします。広告の変化を追うことで、長谷工グループがどのような企業イメージを伝えようとしているのかが見えてきます。

【プロの結論】長谷工CMは「マンションをつくる会社」から「暮らしを考える会社」へ

長谷工のCMを長い時間軸で見ると、広告の主役が少しずつ変わっていることが分かります。

2013年のテレビCM再開時には、施工実績と経験を背景にした「わかるんだ」という訴求が中心でした。2017年には内藤大助さんを起用して専門性を親しみやすく紹介し、2020年には品質やマンションブランドを伝える広告を展開。2025年からは、染谷将太さんと森田望智さんを通して、住む人の未来を考える企業姿勢を描いています。

そして2026年の駅伝応援篇では、襷をつなぐ学生たちの姿を通じて、仲間を信じ、思いをつないでいく価値を伝えています。

この一連の広告に共通するのは、マンションという建物だけでなく、その先にある人々の生活を大切にするという考え方です。

広告制作の観点から見ると、長谷工の強みは、長年使用してきたサウンドロゴを残しながら、時代に合わせて映像のテーマを変えている点にあります。企業名を覚えてもらう仕組みと、企業の考え方を理解してもらうストーリーを両立させています。

長谷工CMに関するよくある質問(FAQ)

Q1:2026年の長谷工CMに出演している俳優は誰ですか?
A1:企業ブランドCM「思いを、はせる。」シリーズには染谷将太さんと森田望智さんが出演しています。2026年版の駅伝応援CM「心は選手とともに 2026」篇は、全日本大学駅伝を応援する別シリーズです。

Q2:長谷工のCMで流れる曲の名前や歌手は誰ですか?
A2:「マンションのことなら長谷工♪」というサウンドロゴが知られています。JOYSOUNDの登録情報では、歌唱名義は長谷工グループ(ヌーマンボイス)、作詞は中井川功さん、作曲は岩井克之さんです。一般的なアーティストのヒット曲とは異なる企業独自の音楽です。

Q3:長谷工のCMに出演していた内藤大助さんは何のCMに出ていましたか?
A3:2017年の「住優師だからわかるんだ」篇、2018年の「仕事探しもわかるんだ」篇、2020年の「戸建ては細田工務店」篇などに出演しています。

Q4:染谷将太さんと森田望智さんはどんな関係の役ですか?
A4:長谷工グループで働く先輩社員と後輩社員です。染谷さんがマンションづくりに熱心な先輩、森田さんが冷静で使命感の強い後輩を演じています。

Q5:「心は選手とともに 2026」篇はいつ公開されましたか?
A5:長谷工グループの公式YouTubeチャンネルでは2026年4月26日に60秒版が公開されています。全日本大学駅伝に挑む学生たちの襷をつなぐ姿を描いた応援CMです。

まとめ:2026年の長谷工CMは出演者・音楽・企業理念に注目

2026年の長谷工CMを整理すると、特に注目したいのは「心は選手とともに 2026」篇と、染谷将太さん・森田望智さんが出演する「思いを、はせる。」シリーズの2つです。

前者は全日本大学駅伝に挑む学生たちへの応援、後者はマンションに暮らす人々の未来や安全を考える企業姿勢を描いています。

また、歴代CMを振り返ると、内藤大助さんが出演した「わかるんだ」シリーズや、2013年から親しまれてきたサウンドロゴなど、長谷工の広告には長く受け継がれてきた要素もあります。

「マンションのことなら長谷工」という耳に残るメロディーから、「思いを、はせる。」という新しいブランドメッセージへ。これからのCMでも、住まいの技術と、そこで暮らす人々への思いやりをどのように表現していくのかが注目されます。


主な参考資料:長谷工コーポレーション公式「広告ライブラリー」「広告で見る歴史」、長谷工グループ公式ブランドサイト、2025年10月31日付プレスリリース、全日本大学駅伝応援特設サイト、宣伝会議『ブレーン』2026年4月号、JOYSOUND楽曲データベース。