「危険なビーナス」ドラマ全10話のあらすじ・キャスト・最終回の真相を徹底解説【2026年版】

目次

2020年にTBS系「日曜劇場」で放送されたドラマ『危険なビーナス』は、東野圭吾の同名小説を原作とする本格ミステリー・ラブサスペンスです。妻夫木聡演じる独身獣医師・手島伯朗の前に、吉高由里子演じる謎の美女・矢神楓が現れたことから、物語は大きく動き始めます。

失踪した異父弟・明人、総額30億円ともいわれる矢神家の遺産、16年前に亡くなった母の死、そして楓が隠している本当の素性。全10話を通じて複数の謎が絡み合い、最終回では予想を覆す真犯人と驚きの人物関係が明らかになります。2026年現在、改めて作品を振り返る人に向けて、放送日程、全話のあらすじ、キャスト、原作との違いまで整理します。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】

  • 放送期間:2020年10月11日から12月13日まで、TBS日曜劇場で全10話を放送。
  • 主要キャスト:妻夫木聡が手島伯朗、吉高由里子が矢神楓、染谷将太が矢神明人を演じる。
  • 最終回の真犯人:母・禎子を殺害したのは、伯朗の叔父・兼岩憲三(小日向文世)。
  • 楓の正体:明人の妻ではなく、警視庁の潜入捜査官だった。
  • 原作との違い:基本的な謎の構造を共有しながら、ドラマ独自の人物設定や恋愛描写が加えられている。

【作品概要】危険なビーナスの放送日・全何話?2020年の日曜劇場として話題に

危険なビーナスドラマ

『危険なビーナス』は、TBS系の日曜劇場枠で2020年10月11日に放送を開始した連続ドラマです。毎週日曜日の21時から22時まで放送され、12月13日の第10話で最終回を迎えました。

主演は妻夫木聡。日曜劇場での主演は約16年ぶりとなり、吉高由里子との初共演も注目を集めました。脚本は黒岩勉、音楽は菅野祐悟が担当。共同テレビとTBSが制作しています。

放送スケジュールと基本情報

危険なビーナスドラマ

全10話の放送日程は次のとおりです。

  • 第1話:2020年10月11日
  • 第2話:2020年10月18日
  • 第3話:2020年10月25日
  • 第4話:2020年11月1日
  • 第5話:2020年11月8日
  • 第6話:2020年11月15日
  • 第7話:2020年11月22日
  • 第8話:2020年11月29日
  • 第9話:2020年12月6日
  • 第10話・最終回:2020年12月13日

共同テレビの作品紹介およびTBSの番組情報でも、2020年10月11日開始、日曜21時放送の作品として記録されています。

原作は東野圭吾の同名ミステリー小説

危険なビーナスドラマ

原作は、ミステリー作家・東野圭吾の小説『危険なビーナス』です。単行本は2016年8月に刊行され、講談社文庫版は2019年8月9日に発売されました。

東野圭吾作品らしい緻密な謎解きに加え、本作では恋愛、家族関係、医学研究、数学的な発見など複数の要素が組み込まれています。

TBSの原作紹介では、東野自身が小説ではミステリー要素を重視したため、盛り込みたかった面白い要素をあえて抑えたと説明しています。その分、ドラマの制作陣や俳優たちには自由に作品世界を広げてほしいという期待を寄せていました。

この制作方針は、ドラマ版に登場するオリジナルキャラクターや、矢神家の人間関係を掘り下げる追加エピソードにも表れています。

【検証資料 1】危険なビーナスドラマの当時の様子・関連報道写真(出典:Yahoo!ニュース)

【全話あらすじ】危険なビーナスの第1話から最終回までを解説

物語の中心にあるのは、矢神家の遺産相続と明人の失踪です。しかし、調査が進むにつれて、事件は16年前の母・禎子の死や、伯朗の実父が残した一枚の絵へとつながっていきます。

ここからは各話の展開を時系列で紹介します。最終回の重要なネタバレも含みます。

第1話「異父弟の妻」2020年10月11日

池田動物病院で獣医として働く手島伯朗のもとに、突然、矢神楓という美女が現れます。彼女は弟・明人の妻だと名乗り、明人が行方不明になったことを告げます。

伯朗と明人は異父兄弟です。母・禎子が最初の夫を亡くした後、矢神家の御曹司・康治と再婚して生まれたのが明人でした。

矢神家の血を引く明人には、総額30億円ともいわれる遺産の相続権があります。現当主の康治が危篤状態にあることから、楓は親族の誰かが遺産を狙って明人をさらったのではないかと疑います。

矢神家とは距離を置いていた伯朗ですが、楓の頼みを断れず、再び一族の問題に関わることになります。

第2話「叔父の復讐」2020年10月18日

矢神家の親族に対する疑いが強まる中、伯朗と楓は、倒れていた牧雄をめぐる事件に直面します。

楓は、牧雄が矢神家の誰かによって突き落とされた可能性を考えます。一方、伯朗は冷静に状況を分析する楓の態度に違和感を覚え始めます。

さらに、矢神勇磨も明人の失踪に関心を示し、楓に接近します。親族の誰もが何かを隠しているように見える展開が、ミステリーとしての緊張感を高めます。

第3話「従妹の殺意」2020年10月25日

楓が何者かに階段から突き落とされ、伯朗は彼女の身を案じます。楓は犯人について「いい匂いがした」という手掛かりを伝えます。

楓は矢神家を訪れ、関係者の匂いを確かめることで犯人の特定を試みます。そこで康治の専属看護師・永峰杏梨や、支倉百合華にも疑いの目を向けます。

勇磨も楓への接近を続けており、伯朗は彼女をめぐる複雑な感情に揺れ始めます。

第4話「実母の形見」2020年11月1日

百合華から、母親の祥子が置き手紙を残して姿を消したと相談された伯朗。明人の失踪と似た状況に、彼は事件の共通点を意識します。

支倉家を調べると、祥子の部屋から「あなたは夫に殺される」と書かれた不審な手紙が見つかります。夫の隆司が関係しているのか、一族の別の人物が仕掛けたものなのか、疑惑が広がります。

一方、矢神家の康治は文字盤を使って「あきとをまて」というメッセージを残します。この言葉は後の展開を理解するうえで重要な手掛かりとなります。

第5話「小姑の矜持」2020年11月8日

伯朗のもとに、康治が今夜殺されるという内容の手紙が届きます。

伯朗と楓は矢神家に向かい、康治を殺害しようとする人物の計画を阻止するために動きます。病床にある康治をめぐり、親族の間には緊張が走ります。

遺産をめぐる争いは単なる財産問題ではなく、矢神家に積み重なった過去の確執と深く結びついていることが見えてきます。

第6話「兄弟の約束」2020年11月15日

伯朗は、母・禎子が矢神家の人間に殺された可能性を楓から聞かされ、大きな衝撃を受けます。

明人も母の死の真相を調べていたと知り、伯朗はなぜ弟が自分に相談してくれなかったのかと苦悩します。

伯朗は禎子の遺品を受け取り、叔母の順子と叔父の憲三の家を訪れます。そこで、母が亡くなった16年前の出来事や、実家のアルバムがなくなっていることに気づきます。

母の死と明人の失踪が、同じ人物の思惑によって引き起こされた可能性が浮かび上がります。

第7話「養女の秘密」2020年11月22日

伯朗と楓は、小泉の家を調べる中で、明人が過去に母の死んだ場所を訪れていたことを知ります。

また、禎子が亡くなる少し前に矢神佐代が小泉の家を訪れていたことも判明。伯朗たちは佐代が事件に関係しているのではないかと考えます。

一方、康治は文字盤を通じて「あきとにうらむな」という謎の言葉を残します。勇磨も康治の研究室で幾何学模様の絵を発見し、30億円の遺産以上に価値のあるものが存在することに気づきます。

第8話「実父の死因」2020年11月29日

牧雄は伯朗のもとを訪れ、康治が残した後天性サヴァン症候群に関する研究記録を探してほしいと依頼します。

その研究には、伯朗の実父・手島一清の脳腫瘍に関するデータが関係していました。一清は若くして亡くなっており、伯朗は康治が母を手に入れるために父の死を早めたのではないかと疑い始めます。

さらに、牧雄が探しているものは30億円の遺産よりも価値があると判明。勇磨も独自に研究記録を探し始め、矢神家の争いは新たな局面へ進みます。

第9話「義兄の意地」2020年12月6日

伯朗は、楓と勇磨がつながっていたことを知り、楓への不信感を強めます。

楓と勇磨は誤解を解こうとしますが、伯朗は二人の説明を受け入れられません。勇磨は研究記録を手に入れるため、伯朗に協力を持ちかけます。

康治の死期が迫る中、矢神家では遺産相続について話し合う親族会が開かれます。波恵は一族に関する重大な過去を語り始め、伯朗は楓の本当の素性を確かめようと動きます。

康治の最期を前に、伯朗は彼が自分を家族の一員として認めていたことにも気づきます。

第10話・最終回「義妹の正体」2020年12月13日

康治が亡くなり、明人も戻らない状況で、矢神家の遺産は残された親族に分配されることになります。

しかし、楓は明人を救うためには後天性サヴァン症候群の研究記録が必要だと主張します。伯朗も母から受け継いだ貴重なものを探す中で、父の絵「寛恕の網」の存在にたどり着きます。

そして、最後の対決で明らかになるのは、伯朗が信頼していた叔父・兼岩憲三の恐ろしい秘密でした。

さらに、楓と明人の関係、失踪事件の裏側、母の死の真相も一気に明かされます。長く続いた矢神家の謎は、最後の最後で一つにつながります。

【キャスト・人物相関】妻夫木聡、吉高由里子ら豪華出演者を紹介

『危険なビーナス』の大きな魅力は、登場人物のほぼ全員に疑わしい一面があることです。誰が味方で、誰が敵なのか。視聴者は伯朗と同じ目線で人物の言動を読み解くことになります。

TBS公式のキャスト・スタッフ情報に基づき、主要人物と出演者の関係を整理します。

登場人物 出演者 役柄・物語上の関係
手島伯朗 妻夫木聡 主人公。池田動物病院で働く獣医師。明人の異父兄。
矢神楓 吉高由里子 明人の妻を名乗る謎の美女。物語の中心人物。
矢神勇磨 ディーン・フジオカ 矢神家の養子。伯朗と対立しながら楓にも接近する。
矢神明人 染谷将太 伯朗の異父弟。矢神家の血を引く遺産相続人。
蔭山元実 中村アン 伯朗の助手。冷静な観察眼で主人公を支える。
支倉百合華 堀田真由 明人の従妹。幼いころから明人に好意を寄せる。
君津光 結木滉星 矢神家の使用人兼執事。波恵の指示で楓を調べる。
永峰杏梨 福田麻貴 康治の専属看護師。矢神家の事情に詳しい。
矢神佐代 麻生祐未 矢神家の養女。勇磨の母。
兼岩順子 坂井真紀 禎子の妹。伯朗を家族のように気遣う叔母。
支倉祥子 安蘭けい 矢神家の親族。百合華の母。
支倉隆司 田口浩正 祥子の夫。
矢神牧雄 池内万作 康治の弟。研究記録を探している。
矢神康之介 栗田芳宏 矢神家の前当主。
矢神康治 栗原英雄 矢神家の現当主。伯朗の母の再婚相手。
矢神禎子 斉藤由貴 伯朗と明人の母。16年前に亡くなった。
矢神波恵 戸田恵子 矢神家の親族。康治に代わり遺産を管理する。
兼岩憲三 小日向文世 順子の夫。数学者で、伯朗のよき理解者。
手島一清 R-指定(Creepy Nuts) 伯朗の実父。画家で、重要な絵を残した。

妻夫木聡が演じる手島伯朗の人物像

伯朗は正義感が強く、困っている人を放っておけない性格の獣医師です。一方で美女に弱く、楓の魅力に翻弄されていきます。

幼いころから矢神家では連れ子という立場に置かれ、母の再婚後も一族の中で疎外感を抱えていました。母の死をきっかけに矢神家から距離を置いていたものの、弟の失踪によって過去と向き合うことになります。

妻夫木聡の演技で特に印象的なのは、伯朗の人間らしい弱さです。鋭い推理を見せる一方、楓を疑いながらも惹かれてしまう。その矛盾が物語に親しみやすさを与えています。

吉高由里子が演じる矢神楓のミステリアスな魅力

楓は明るく積極的で、危険な状況でも物怖じしない女性です。明人の妻として伯朗の前に現れますが、物語が進むほど、その言動には不自然な点が見つかります。

吉高由里子は、親しみやすい笑顔と、相手の懐に入り込む鋭さを使い分け、楓の二面性を表現しています。

最終回で正体が判明した後に振り返ると、序盤からの大胆な行動や情報収集にも別の意味が見えてきます。

小日向文世の兼岩憲三が物語の鍵を握る

伯朗にとって憲三は、叔父であり、気兼ねなく接することのできる身近な存在です。妻の順子とともに伯朗を温かく迎え、事件についても親身に相談に乗ります。

その穏やかな人物像と、最終回で明らかになる秘密の落差こそ、本作の最大級の見どころです。

【検証資料 2】危険なビーナスドラマの活動歴およびメディア掲載記録(出典:TBS NEWS DIG)

【最終回ネタバレ】犯人は誰?楓の正体と30億円を超える真相

ここからは最終回の核心に踏み込みます。未視聴の人はご注意ください。

真犯人は兼岩憲三!母・禎子を殺害した理由

母・禎子を殺害した真犯人は、伯朗の叔父である兼岩憲三です。演じたのは小日向文世です。

憲三は数学者であり、伯朗の実父・一清が残した絵「寛恕の網」に強い関心を持っていました。

この絵には、数学におけるウラムの螺旋を応用した幾何学的な表現が描かれています。素数の分布に関係する数学的な発見につながる可能性があり、数学者である憲三にとって非常に価値の高いものでした。

憲三は絵を手に入れようと行動し、それを探しているところを禎子に見つかってしまいます。そして口論の末、禎子を殺害しました。

つまり、16年前の母の死は単なる事故ではなく、絵をめぐる欲望が引き起こした殺人事件だったのです。

憲三はさらに、絵の存在を知っていた牧雄を突き落とすなど、秘密を守るために危険な行動を重ねていました。

「寛恕の網」とは何だったのか?

物語の終盤で重要になるのが、伯朗の実父・手島一清が描いた「寛恕の網」です。

一清は画家で、後天性サヴァン症候群を発症していました。この症候群は、脳の損傷などをきっかけに、特定の分野で突出した能力を示す状態として描かれています。

一清が残した幾何学模様の絵は、数学的な規則性を視覚的に表現したものでした。単なる美術作品ではなく、数学の世界にも関わる重要な意味を持っていたのです。

憲三が執着した理由も、30億円の遺産そのものではなく、この絵が持つ知的価値にありました。

伯朗は父が残した絵の意味を理解し、母の死と弟の失踪、康治の研究記録がつながっていることを突き止めます。

矢神楓の正体は警視庁の潜入捜査官

最終回で明かされるもう一つの大きな真実が、楓の正体です。

楓は明人の本当の妻ではありません。実際には警視庁捜査一課特殊犯捜査係の捜査員であり、明人の失踪事件に関する捜査のために矢神家へ潜入していました。

事件の背景には、インターネット上で明人の拉致・監禁を請け負う人物を募集する動きがありました。警察はその募集を発見し、首謀者を特定するために明人と協力したおとり捜査を実施します。

明人は実際には監禁されておらず、警察の捜査に協力して身を隠していました。

楓は明人の妻を演じることで、矢神家の内部に入り込み、事件の真相を探っていたのです。

さらに、勇磨も盗聴などを通じて楓と明人の計画を知り、捜査に協力する立場になっていました。

これまで伯朗が見ていた楓の言動は、潜入捜査のための演技だったというわけです。

なぜ憲三は明人を狙ったのか?

憲三が明人を標的にした理由も、絵「寛恕の網」にあります。

明人は矢神家の遺産を管理する立場にあり、父・康治の研究記録や、母から譲り受けた絵に関する情報にも関わっていました。

憲三は絵を手に入れるために明人を狙い、インターネット上で拉致・監禁を依頼する計画を立てていたのです。

警察はその計画を利用し、明人を協力者とするおとり捜査を進めました。

この仕組みによって、序盤から続いていた失踪事件と、16年前の禎子殺害事件が一つにつながります。

伯朗と楓の恋の行方は?

楓の正体を知った伯朗は、彼女が自分に見せていた表情や言葉が演技だったのかと複雑な気持ちになります。

しかし、二人が一緒に過ごした時間のすべてを簡単に否定できるわけではありません。楓も伯朗に謝罪し、二人の関係は新しい段階へ進みます。

最終的には、元実の後押しもあって伯朗と楓がフレンチデートに出かける展開となります。

明人も百合華と結婚を前提に交際することになり、事件の解決後には恋愛面でも明るい未来が示されます。

【原作との違い】東野圭吾の小説とドラマ版は何が変わった?

ドラマ『危険なビーナス』は、原作小説の基本的なミステリー構造を受け継いでいます。しかし、テレビドラマとして全10話の物語を成立させるため、人物の背景やエピソード、恋愛描写には違いがあります。

大きな謎の核心は原作とドラマで共通

まず押さえておきたいのは、作品の中心となる謎の多くは共通しているという点です。

  • 伯朗の異父弟・明人の失踪。
  • 矢神家の30億円ともいわれる遺産。
  • 母・禎子の死の真相。
  • 父・一清が残した「寛恕の網」。
  • 楓の正体と警察の潜入捜査。
  • 兼岩憲三が関わる事件の真相。

そのため、原作を読んでいる人でも、人物の描写やエピソードの追加によってドラマ独自の楽しみ方ができます。

ドラマ版で追加・変更された主なポイント

原作との比較で注目したいのは、矢神家の人物関係を掘り下げる追加エピソードです。

ドラマでは、波恵の過去や修平という人物に関するエピソードなど、一族の背景が詳しく描かれています。また、君津光はドラマのオリジナルキャラクターとして登場し、矢神家の内部事情を描く役割を担っています。

恋愛面にも違いがあります。ドラマでは明人と百合華の交際が明確になり、伯朗と楓も最終的に恋愛関係へ進むことを感じさせる結末になっています。

一方、原作小説では、伯朗が池田院長の養子となって池田動物病院を継ぐ決断をする展開が描かれています。ドラマ版では伯朗が手島姓を名乗り続ける点も異なります。

研究記録の扱いや絵をめぐる結末にも違いがあり、原作では明人が研究資料を保管する判断をするのに対し、ドラマでは勇磨が研究記録を手にする展開が描かれます。

また、原作では絵が焼失する結末となり、ドラマ版とは余韻の残し方も異なっています。

原作とドラマ、どちらから楽しむべきか

ミステリーの仕掛けをじっくり考えたい人には原作小説がおすすめです。東野圭吾ならではの伏線や心理描写を、自分のペースで読み進められます。

一方、俳優の表情や人物同士の緊張感、恋愛要素を含むエンターテインメント性を楽しみたい人にはドラマ版が向いています。

特に、同じ真相に向かって進む二つの作品を比較すると、脚本家がどのように登場人物の背景を膨らませ、映像作品として再構成したのかが分かります。

【検証資料 3】危険なビーナスドラマに関する近況・インタビュー報道記録(出典:日刊スポーツ / Yahoo!ニュース)

【主題歌・関連作品】back numberの「エメラルド」と安全なビーナスとは?

主題歌はback numberの「エメラルド」

ドラマの主題歌を担当したのは、人気ロックバンドback numberです。楽曲は書き下ろしの「エメラルド」で、2020年10月12日にデジタルシングルとしてリリースされました。

ユニバーサル ミュージックの公式発表によると、同曲はドラマのために制作された楽曲です。

作詞・作曲を担当した清水依与吏は、原作の面白さや登場人物の持つ雰囲気に魅力を感じていたとコメントしています。

作品にはミステリーだけでなく、伯朗が楓に惹かれていく恋愛要素もあります。「エメラルド」は、スリリングな展開と切ない感情が交錯する本作の世界観を支える一曲です。

安全なビーナスは続編ではなくParaviオリジナルストーリー

『危険なビーナス』を調べると、よく一緒に検索されるのが『安全なビーナス』です。

これは本編の続編やシーズン2ではなく、動画配信サービスParaviで展開されたオリジナルストーリーです。2020年10月25日、本編第3話の放送終了後から独占配信が始まりました。

主演は声優・俳優として活動する蒼井翔太。演じたのは、本編には登場しないバー「Venus」のオーナー兼バーテンダー、シェリーです。

このバーには、矢神家の使用人・君津光や伯朗の助手・蔭山元実、支倉百合華、永峰杏梨らが訪れ、本編では語られなかった人物の素顔や出来事を語ります。

つまり、『危険なビーナス』が遺産相続と失踪事件を中心とした本格ミステリーであるのに対し、『安全なビーナス』は登場人物の日常や裏側を楽しむスピンオフ作品です。

本編の人物関係をさらに深く楽しみたい人にとって、関連作品として押さえておきたい存在です。

【プロの結論】危険なビーナスが2026年も楽しめる理由と見どころ

『危険なビーナス』の面白さは、単純に犯人を当てることだけにありません。30億円の遺産をめぐる争いを入り口に、家族の記憶、血縁関係、科学的な発見、そして人間の欲望を一つの物語にまとめている点にあります。

30億円の遺産よりも価値のあるものを追う構造

本作では、矢神家の人々が30億円という莫大な遺産を意識しています。しかし、物語が進むと、それ以上に価値のあるものとして「寛恕の網」が登場します。

この展開は、作品全体のテーマを象徴しています。財産を手に入れたいという欲望と、知的好奇心から生まれる執着は、どちらも人間を突き動かす強い動機です。

憲三は数学的な価値に執着し、矢神家の親族は財産に執着します。異なる欲望が一族の中で衝突することで、物語は複雑になっていきます。

視聴者を惑わせる人物配置の巧みさ

本作では、小日向文世が演じる憲三のように、一見すると事件から遠い人物にも重要な役割が与えられています。

また、楓の正体を最後まで隠す構成によって、視聴者は主人公と同じように彼女を信じるべきか疑うべきか迷わされます。

こうした人物配置は、東野圭吾作品の持つミステリー性と、テレビドラマの連続視聴に適した引きの強さを両立させています。

こんな人におすすめできるドラマ

  • 東野圭吾のミステリー作品が好きな人。
  • 最終回で大きなどんでん返しがあるドラマを見たい人。
  • 家族関係や遺産相続をめぐる人間ドラマが好きな人。
  • 妻夫木聡、吉高由里子、ディーン・フジオカらの演技を楽しみたい人。
  • ミステリーに恋愛やユーモアが加わった作品を好む人。

反対に、好みが分かれる可能性があるポイント

一方、純粋な推理小説のような緻密な謎解きだけを求める人には、恋愛描写やドラマ独自の人物エピソードが多く感じられるかもしれません。

また、後天性サヴァン症候群やウラムの螺旋など、専門的な要素が物語に登場するため、科学的な説明を細かく理解したい人は、フィクションとしての設定と現実の研究を分けて楽しむ必要があります。

それでも、全10話を通じて複数の伏線が回収される構成は、完結済みのミステリードラマとして大きな魅力です。

危険なビーナスドラマに関するよくある質問(FAQ)

Q1:危険なビーナスのドラマは全何話ですか?
A1:全10話です。2020年10月11日に放送が始まり、同年12月13日の第10話で最終回を迎えました。TBSの日曜劇場で毎週日曜日21時から放送されました。

Q2:危険なビーナスの真犯人は誰ですか?
A2:真犯人は伯朗の叔父・兼岩憲三(小日向文世)です。憲三は伯朗の母・禎子を殺害し、実父・一清が描いた「寛恕の網」を手に入れようとしていました。

Q3:矢神楓は本当に明人の妻ですか?
A3:いいえ。楓は警視庁の捜査員で、明人の拉致・監禁を計画した人物を特定するため、妻になりすまして矢神家に潜入していました。明人も警察に協力しており、失踪はおとり捜査の一環でした。

まとめ:危険なビーナスは30億円の遺産と家族の秘密が交差する全10話のミステリー

『危険なビーナス』は、東野圭吾の同名小説を原作に、妻夫木聡と吉高由里子の初共演で描かれたTBS日曜劇場のミステリードラマです。

2020年10月11日から12月13日まで全10話が放送され、失踪した明人、30億円の遺産、母・禎子の死、そして「寛恕の網」をめぐる謎が最終回で回収されました。

真犯人は兼岩憲三、楓の正体は潜入捜査官という結末は、物語の序盤から積み重ねられた疑惑を大きく覆すものでした。

さらに、原作とドラマでは人物の描写や恋愛の結末に違いがあり、両方を楽しむことで作品の奥行きが広がります。

2026年に改めて振り返っても、単なる遺産相続ミステリーではなく、人間の欲望と家族の絆を描いた作品として楽しめます。まだ最終回を見ていない人は、ぜひ伯朗と楓の視点に立ちながら、矢神家に隠された真実を追いかけてみてください。